Kumi

視覚障害リハビリテーションワーカーとして働いてました。現・視覚障害ガイドヘルパー養成指導者。旅行と猫とヨガとお酒が好き。新しい価値を創りたい。

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視覚障害者と大分の街をつなぐ、ガイドボランティアはじめます

ガイドボランティアーズオオイタ 「あの場所へ行きたい」という視覚障害者と一緒にお出かけして休日を楽しみたい人たちのグループを大分市でつくります。この活動は視覚障害者のためのガイドボランティアで、ガイドボランティアーズオオイタ(仮称)というグループ名です。 視覚障害者のためのガイドボランティアとは観光名所を案内するだけの一般的なガイドだけではなく、目が見えない・見えにくい人の「目の代わり」になって安全に誘導したり「話題のお店に行列ができてます」など周囲の状況を伝えたりもしま

    • 人を癒やす3つの薬

      社会福祉士養成校時代の同級生からのお誘いで、メンタリング研究所 堀之内高久先生の福祉援助者向け研修を初めて受講しました。 有料研修なので詳細は記載しませんが、先生がお話された人を癒す3つの薬の話が心に残ったので覚え書きです。 研修中に取った自分のメモでは… 1 時の薬   3時間、3週間、3ヶ月、3年…と、時間の経過で癒される 2 人の薬   誰かにただ自分の話を聞いてもらうことで癒される   (支援者はアドバイスしない。でもクライエントが内に秘める問題や   課題をク

      • スマートフォンアプリHELLO! MOVIEでオーディオコメンタリー

        スマートフォンアプリのHELLO! MOVIEをご存知ですか? このアプリを使うことで視覚や聴覚に障害がある方でも映画作品が楽しめるように考えられたアプリです。 視覚障害の方なら音声ガイド、聴覚障害の方なら字幕ガイドを使用します。 私は映画館で音声ガイドの方しか試したことはありませんが、映画の中で起こっていること、例えば「タクミは立ち上がった」みたいな俳優の演技、「穏やかな春の瀬戸内海に一艘の船がのんびりと西に向かって進んでいる」みたいな光景などをHELLO MOVIEの

        • 留学しちゃう?視覚障害者のための大学 RNC

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもあった(※いつの間にか過去形 笑)筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。11回目はイングランド西部ヘレフォードにある視覚障害者のための大学The Royal National College for the Blind (RNC)を見学した話です。 視覚障害者のための大学は日本にもあることをご存じでしょうか。正確に言うと、視覚障害または聴覚障害があることが入学条件の大学が茨城県

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          イギリスの特別支援学校にはリハビリ専門職がいる その2

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。10回目はロンドンにある特別支援学校リンデンロッジスクール(Linden Lodge School)を見学した話その2です。 首から下げる入校許可証…じゃないリンデンロッジに在籍するROVI(Rehabilitation Officer for Visual Impairment)に面会予約をしていましたので、学校の入口でその旨を伝えま

          イギリスの特別支援学校にはリハビリ専門職がいる その2

          イギリスの特別支援学校にはリハビリ専門職がいる その1

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。9回目はロンドンにあるリンデンロッジスクール(Linden Lodge School)を見学した話その1です。 リンデンロッジスクールとはロンドン自治区の一つであるワンズワース区にあり国立支援学校として指定されている特別学校48校の1つで、日本でいうところの特別支援学校です。もともとは視覚障害児のみを対象としていましたが、現在はイングラ

          イギリスの特別支援学校にはリハビリ専門職がいる その1

          ヨーロッパで最も古く最も大きい眼科 ムーアフィールド眼科病院へ行ってきた その2

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。8回目はロンドンにあるムーアフィールド眼科病院 (Moorfields Eye Hospital)で視覚障害者支援のスペシャリストであるECLO(Eye Clinic Liaison Officer、日本語では失明時アドバイザーと訳す)にお会いした話のいよいよ本編です。 写真は病院内のCVIオフィスです。 CVI(Certificat

          ヨーロッパで最も古く最も大きい眼科 ムーアフィールド眼科病院へ行ってきた その2

          ヨーロッパで最も古く最も大きい眼科 ムーアフィールド眼科病院へ行ってきた その1

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。7回目はロンドンにあるムーアフィールド眼科病院 (Moorfields Eye Hospital)で視覚障害者支援のスペシャリストであるECLO(Eye Clinic Liaison Officer、日本語では失明時アドバイザーと訳す)にお会いした話です。 そもそも私が海外研修の訪問国としてイギリスを選んだ理由は、先行研究の論文を読みイ

          ヨーロッパで最も古く最も大きい眼科 ムーアフィールド眼科病院へ行ってきた その1

          イギリス最大級の視覚障害者向け展示会に行ってきた

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。6回目は視覚障害者向けの展示会をご紹介します。 2018年11月7日に ロンドンのケンジントンタウンホールで開催された QAC Sight Villageを視察しました。QAC Sight Villageは視覚障害者向けのイギリス有数の展示会で国内各地でも開催されています。 参加するために、Eventbriteというオンラインチケット

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          視覚障害者向けバリアフリー調査 in ロンドン

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。5回目はロンドンの街中で視覚障害者向けのバリアフリー設備について調べたことをご紹介します。 まず、いちばんユニークだったものから。 これは押しボタン式信号機の箱の底です。 この押しボタン箱が地味にバリアフリーなのです。 押しボタンの箱の底にある突起が青信号に変わるとぐるぐる回ります。 外国の横断歩道でよくあるジジジジ音が出ていた

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          RNIB(イギリス王立盲人協会)に行ってきた その4

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。4回目も前回に引き続きRNIBロンドン本部、今回はリソースセンター(Resource Centre)を紹介します。なお"Centre"と綴っているのは間違いではなく、イギリス英語ではアメリカ英語の"Center"を"Centre"と綴ります。 リソースセンターとは「資料館、資料センター、情報センター、特定の分野に関する情報を収集・提供し

          RNIB(イギリス王立盲人協会)に行ってきた その4

          RNIB(イギリス王立盲人協会)に行ってきた その3

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。4回目も前回に引き続きRNIBロンドン本部の紹介ですが、今回はLow Vision Clinic(LVC)についてです。日本とひと味違うロービジョンケアの実施機関について、少しでもご紹介できたら・・・。 ちなみにトップ画像はRNIBの地下にある社員食堂の壁に掛けられている目の形のオブジェです。 Low Vision Clinic(LVC

          RNIB(イギリス王立盲人協会)に行ってきた その3

          RNIB(イギリス王立盲人協会)に行ってきた その2

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者がイギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。その3回目はRNIBが実施する多くの事業の中からロンドンの本部で実施しているサービスの中で私が興味を持ったものを日本のことなどいろいろ交えながら紹介します。 Sight Loss Advice Service Calls対応してくれたのはチームリーダーのHannah Jamesさん。JamesさんにはRNIBでの研修を実現するために大変

          RNIB(イギリス王立盲人協会)に行ってきた その2

          RNIB(イギリス王立盲人協会)に行ってきた その1

          社会福祉士であり視覚障害リハビリテーションワーカーでもある筆者が、イギリスの視覚障害者支援について2018年に視察研修したことを書いています。 さて、イギリスの視覚障害児・者に対する多様な生活支援の実情と支援者の関わりについて調べる、ということで、まずはイギリス最大の視覚障害者支援団体であるRNIBを訪問しました。正式名称は Royal National Institute of Blind People で、日本ではイギリス王立盲人協会等、いくつかの呼称があるようです。

          RNIB(イギリス王立盲人協会)に行ってきた その1

          イギリスの視覚障害児・者に対する多様な生活支援の実情と支援者の関わりについて(はじめに)

          はじめまして。 視覚障害リハビリテーションワーカーのKumiです。 このnoteに目をとめていただいてありがとうございます。 少し緊張しますね(笑)どきどき。 私の仕事はひとことで言うと視覚障害者支援です。 視覚障害に関する相談対応や、視覚障害者に対して白杖歩行・点字の読み書き・パソコンやスマートフォンといったICT機器の使い方・調理などの訓練を実施し、目が見えない・見えにくいことで生じる日常生活のお困りごとを減らすためのお手伝いをしています。 とても大切な仕事ですが、世の

          イギリスの視覚障害児・者に対する多様な生活支援の実情と支援者の関わりについて(はじめに)