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自己アピールが照れくさい&苦手な人へ〜こうやればいいかも。

日本人は、自己アピールが苦手な傾向があると言われます。

欧米人に比べてでしょうかね。
そもそも、「和をもって尊しとなす」文化は確かにあるので、1人で集合体から突出することに対しては、文化の異なる国の方に比べると抵抗を感じる人が多いのは事実かもしれませんね。

加えて、「自己PR」とか「自分をアピールする」といった言葉が、英語の輸入であることも手伝って、わたしは、どうやら自己アピールという言葉の意味が少々誤解されているように感じています。

自己アピールの本質

自己アピール=自分で自分の長所や強み、できることや得意なことを”売り込む”こと。

というようなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

言わなくちゃわかってもらえない。
以心伝心の社会ではない。
世界に出たらもっと主張しないと、その場にいる意味がない。

という感じです。
この思考には同意できますし、それを否定するつもりはありません。

とはいえ、いざやろうとすると、どうも照れ臭くて自信が持てなくて、自分をPRすることに抵抗を感じる気持ちはよくわかります。
でも、いくら熱心に働いても注目されない人になるのはこれも抵抗ありですよね。

少し、自己アピールというものの捉え方を拡張してみると良いかもしれません。自己アピールは、自分の自慢できること、人より得意だと思えることを自分で他人に伝えること、とは限らないと、わたしは思います。


自己アピールとは、

自分が存在していることを、他者に対してポジティブに伝える努力。

とでも言いましょうか。

無言で気配を消して集団の中に存在していても、他者との関係も始まらないので残念です。自分もきっと楽しくないでしょう。新しい刺激に身を置いて、これまでの人生ではなかった望ましい自分に近づくことも難しくなります。

だから、自分がここにいることを周りの人に「ポジティブに」伝えること、それが自己アピールだと、わたしは思っています。決して自慢やお世辞のオンパレードではなく、もう少し「自己アピール」の枠は広いと思うのです。

ではなぜ、自分はここにいるよ、と人に伝える必要があるのでしょうか。

自己アピールの意義

知ってもらうことで、他者との関わりをつくるためだとわたしは考えています。

たった1人で生きている人はいません。
誰かの作ったものに触れ、誰かの思いを受け動いているのが人間です。

できる限り、ポジティブな関わりが望ましい。

自分自身がその方が楽しいからです。
真の自己アピールの習得は、成功を加速する。
自分の願う自分になるための仲間を得ることに繋がる。
そう思います。

周囲の人やこれから知り合う大切な人に繋がるために、自分という人間がここにいるよ、こんなことを思っているよということを発信し続けていくことが<自己アピール>なのではないでしょうか。

自己PRに照れくささや気まずさを感じる人へ

実は、わたしもアラフォーの頃までそうでした。
自分で自分の実績を語るってちょっとなんだかお尻がムズかゆい。
儒教や武士道、また日本人の道徳観に影響を受けているためか、堂々とこれができる、これが得意、任せて!と言える人が、眩しくもありました。

自己PRは、入学試験や就職試験のときに、多くの人が格闘しますよね。

学生の頃「わたしには何ができる」「これで御社のお役に立てます!」と言い切ることが、わたしにはどうしてもできませんでした。社会人経験もないのに何を言っても「まだまだ青い」感じが出てしまうだろうなあと、恥ずかしいようなおこがましいような気持ちに勝つことが出来なかったからです。

多かれ少なかれ、似たような経験や感情を持ったことがある方へ、ぜひお伝えしたいことを書きます。まずはこんな事例をご紹介。

20世紀のアメリカで一代で巨富を成した経営者の若い頃の話です。

彼は、工事に用いるクレーンをリースする会社のサラリーマンでした。営業職として注文をとってくるのが彼の仕事です。お客さんから注文をいただくと、必ず彼は、自分に任せてくれたことに感謝をし、責任を持って納品すること、また使用後にはぜひ感想を聞かせていただきたいということを綴った手紙を送っていました。
また一方で、リースするクレーンをメンテナンスしハゲた塗装を修繕して、お客様がすぐに使える状態に整える自社の整備部門に、感謝の気持ちと責任を持ってお客様に届けること、またお客様の感想を聞いたら必ずそれを伝えにいくことを綴った手紙を送っていました。

これを実際に実行し続けました。

程なくして、お客様の中にも、そして自社の整備部門にも、彼を知らない人間はいなくなりました。

そして
どうせ頼むなら彼に。
彼と仕事をした方が楽しい。
彼と仕事をするとお客様と整備部門の気持ちが繋がる。
というような評判が立ち始めました。

最初は自社内小さな組織の中での評判でしたが、彼の仕事の姿勢や人への感謝、責任感は人から人へと伝わり、やがて彼のビジネスを成功へ導く原動力となったという話です。

コンパクトに書き起こすと「そんなにうまくいかないでしょ」と思うかもしれません(笑)が、お伝えしたかったのは、自己アピールの話です。

彼は、自分はこれが得意、わたしはセールストークが超うまい!とは一言も言っていません。ただ、どんな気持ちで何をするのか、そして関わりを持つ人に対する感謝の気持ちを伝え続けました。

「あの塗装の赤い色が大変美しくて、お客様が喜んでくださいました。本当にいつも丁寧に修繕していただいてありがとうございます」という感謝の気持ちを整備部門に伝えたり、「前に借りた時よりも操作性がよくなってて助かったよ」というお客様の声を届けたりすることを続けたのです。

これは、自己アピールの枠に入ります。

一つも自分の強みを声高に言ってはいませんが、自分の存在を周囲の他者にポジティブに伝えることになっています。

自分がここにいて、こんな気持ちで日々仕事をしている。周囲の人の喜びの声を伝えたり、自分の感謝の気持ちを伝えることで、自分という存在を発信し続けているわけです。

自分から何も発信しなくても、誰かが見つけてくれるというのは確率が低い。自分で自分の存在を、ポジティブに発信すること=自己をアピールすること。これなら、気恥ずかしさを感じることも少なく実行できるのではないでしょうか。

具体的には、「誰に感謝をすべきか」「周囲の他者の何を評価すべきか」「何に感謝をすべきか」という問いをいつも脳裏において、慣れるまでメモを取ることをおすすめします。

そして、感謝の気持ちをしかるべき相手にどんどん伝えましょう。
これが周囲とあなたのポジティブな関係をつくるきっかけとなります。あなたの仕事への姿勢、周囲の人へ発するあなたの価値観を伝えます。

誰かの一生懸命やっていることに感謝の気持ちを持ち、それを届けることができれば、誰かがきっと、自分のがんばる姿に気づき、ポジティブな思いで繋がってくれると信じて、わたしも仕事をしていきます。

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なかなかの男性社会で30年働いてきたテレビマンが、コーチングやカウンセリングで「自分らしく生きる」を支援中。限定少数しか出来ませんが小学生からシニアまで。