ママ、14回目の誕生日
今秦 楽子
数日前彼女へしたためた。
たしか涙をこぼしながら。
たったこれだけのコトバをアウトプットするのに
どれだけの時間が必要だったのか。
いつまでも感謝と謝罪ができなかった。
いつまでも感謝と謝罪を躊躇していた。
彼女を所有した意識でココロまでも自分のものだと錯覚していたから。
感謝も謝罪も必要ないなんて、そんな欲深い罪びとだった。
このコトバたちが彼女に届いても届かなくても。
このコトバたちが彼女に響いても響かなくても。
罪びとなのだと認めて、気持ちを伝える行動を起こしたこと、ソレダケに尽きる。
そして更生していいとわたしは自分に許可をした。
だから今日から進もう。
今日からわたしは自由で。
今日からわたしは自信があって。
今日は彼女の生誕の日であって同時に「ママになったわたし」の誕生日。
けれどママでいる必要はないからわたしはママを今日で引退しよう。
てもとには彼女のアルバムはない。
彼女の遺したものは全てパパへ贈った。
ただ一つだけ。
「ことり合戦」に彼女の面影が残っている。
だからわたしはこの作品を大事にしたいし、
大事に扱われるように奔走している。
作品の親としてその誕生を待ちわびている。
自信をもって
自分を信じて
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