【嗚呼、我が心の立川談志】
落語であなたの人生をナビゲート!お豆腐メンタル落語コンシェルジュ®相山・美奈:子:です。
またこの日が来ました。
年に一度必ずやってくる。
そう、家元(談志師匠)のご命日。
あの日、友人からのメール「談志師匠が亡くなったよ!」
その途端に折り返し電話。
「いい加減なことを言うな!ガセネタに決まっている」
「本当だよ!ニュース見てごらん!」
事実だった。
覚悟はしていたけど、そんなものは何にもならなかった。
漆黒のような闇が襲い、心にぽっかりと穴が空いた。
それからすぐに新聞を買いあさって、追悼番組をほんの少し見て、
後から後から出る追悼本を買いまくった。でもちっともおもしろくなかった。
家元のエピソードはあるけど、ご本人の今の文章がない。
つまんない!そう叫んで本を放り投げた。
それから私は落語から離れた。
今落語を聴いたら、家元が亡くなるのを認めた気がしたから。
しばらくして離婚、再就職、新しい環境に慣れようと必死だった。
どのくらい経ったのか久しぶりにネットを覗けば、いくつもの音源が販売されていた。
過去を取り戻すように買ったけど、やはりしばらく開封できなかった。
いつからかまたぽつぽつと聴きだす。
でも涙ばかりで先へ進まない。
今でも涙が出る。
もう、家元はいないんだ。
心の中にいるけれど、やっぱりさみしい。
こんな時家元ならなんて言ってくれるだろう。
迷いの多い私はそんなことばかり思う。
(自分の頭で考えな、と言われそう)
人間関係に傷ついて、人生を諦め絶望の淵にいた私に光を与えてくれたのは家元だった。
亡くなってから5年後に、落語の仕事で、落語コンシェルジュなんて名乗るとは思わなかった。家元がご存命なら多分やらなかったと思う。
だから今の仕事も、今の自分があるのも家元のおかげ。
私もっと幸せになろう、いい人生にしよう、もっと落語を大勢の人に聴いてもらおう。
決意を新たにした。
家元、ありがとうございます。