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④高校生時代~フォークギター始める~

高校生になるとフォークブームにのってギターを弾く友人が増えだした。
今、一緒にバンドをやってるMをはじめ、かつお、クンキー、エテサ・・・
彼らはかぐや姫、拓郎、陽水、NSP、ガロとか演奏していた。
それでも僕はまだ洋楽路線。しかも演奏にむかうこともなくリスナー。
今思うと何故だろう?と思う。ストーンズとか聴いてエレキを弾き始めた友人もいたのに演奏しようとは思わなかった。
そんな僕がギターを弾きたいと思ったのは「赤い風船」を弾きたかったから。
そう、入浴シーンがあるから親とは観たくないTV番組「時間ですよ」で浅田美代子が(まちゃあきも)唄っていた曲。つまり一目ぼれしちゃったんですね、たぶん。
 それまで部屋のポスターには外人の綺麗な女優さん(クラアウディアカルディナーレとかエリザベステイラー)を貼っていたのが急に隣にいそうなちょっとかわいい子に。
これは彼女がほしいという潜在意識がさせたのか?
「小さな恋のメロディ」とか何回も観にいって、トレイシーハイドに夢中になっていたのもこの時期だったかな?
まぁ、そんなこんなでおこづかいを貯めて買ったのが憧れのプレスリーが弾いてたギブソンというメーカーのJ-200というモデル。勿論、本物など買えはしないが、
これを当時アリアというメーカーがWJ40 ギブソンJ-200モデルというのを作っていて僕はそれを買った。
たぶん、これ(自分が購入したものは持っていない。というか、貸したままそいつは急に引っ越し、バイト先もやめ、行方知れず。そんなやつに見えんかったんだけどなー)


ネットからの写真です。

価格は忘れた。20000円~30000円だったかな?高校生の買物としては高価だったと思う。
そしてそれから僕のギターの猛練習が始まった。

  ***

 念願のギターは買った。教えてくれる友人もいる。
僕はこの頃、工場の2階に部屋を作ってもらっていて、やはり離れというのは友人たちも来やすいのだろう、誰かが泊まりにきたり、部活が終わってからはほとんど毎週のように泊まりに行ったりきたりしていた。
なのでギターの練習にはもってこいの環境だった。
ただ後で聞いたが、母は当時の事を相当心配していたそうだ。
だからなんだかんだとおやつや飲み物を持ってきた。でも階段の下までだから取りに行けば部屋の中までは入れない。
 母の心配事は、やはり、飲酒、煙草、女性のこと。
たまには女子もくるし、今自分が親になってみると母の気持ちもよくわかるが、当時は少し煩わしかった。
マージャンもしたし、いつもたまり場になっていたから近所にも気を使っただろう。心痛お察しします。

さて弾きたい曲の「赤い風船」。当時は、「明星」とか「平凡」に歌本みたいなのがあって歌詞の上にコードが書いてあった。
全然記憶になかったが、ググったらこんな歌本だった。


メロ譜も歌詞もついていて、これが本のおまけについてるなんて、出版業界もふとっぱら!
まじめなやつはこれをノートに写す。次にまじめなやつは切り取ってノートに貼る。そしてただ歌本を見ながらのやつ。なんかおもしをのせて練習に励んだ。

歌本を見ると「赤い風船」でてきたコードはC・Am・G7・Em・Dm7・F。
で、チューニングをしてもらい、弦の抑え方を友人に教えてもらいながら練習した。
いざやってみると、なかなか指が思ったところに届かない。
しかもJ-200モデルはギターも少し大きくてなんか弾きにくい感じ?
友達のギターの方が弾きやすかったり…う~~ん、見た目で買うとこういうことがあります…
が、そんなこと言ってはいられない。
「なるべく指をたてて」「弦のフレットの下の方押さえて」とかいろいろ教えてもらいながら指が痛くなるまで練習。ひたすら練習。
そして、皆さん経験すると思うのだが難関コードFが出てくる。
これはフレット全体を指1本で抑えなければならない高度な技術が必要になってくる。
音が出る弦と出ない弦がはっきりわかってしまうというやっかいなもの。
ギター弾くのをあきらめたという人はこのFのコードで挫折というパターンが多いのではないかと思う。
 しかし、これはEフォームといってフレットを上げていくことによってFになり、G、A、Bと上記の抑え方とは違ってどちらかというとエレキ用の抑え方を習得できるのだ。
(しかも後年F→FonEとかできるようになりますからね)
エレキの方がネックも細く、薄いし弦も柔らかいのでなんとかいけると思うがやはりフォークギターでしっかりFの音を出せれるように練習するのが大事(かな?)

そして「俺にはもう無理かな」と思い始めた頃、
音楽の神様は「よろしい、よく頑張った。この扉をあけなさい」とおっしゃり、突然Fが弾ける様になるのだった。
      ***
追記
この時期にフォークギターを始めたことは、この後の僕の人生を大きく変えたことになる。
ギターが弾くことをあきらめていたら、POPCONに応募することもなく、バンドを組むこともなく、そうすると友人も変わってくるだろうし、今の妻と出逢ってない。
むむむ、こういうのを人生の分岐点というのだろうか…