今井美樹の「中央フリーウェイ」#38
学生の分際で車を購入したrakuda。
日産のスカイラインGT、勿論中古。
広島では、ルーチェ、サバンナなどマツダ車が幅を利かせている中、あえての日産をチョイス。
といっても、車のことはよく知らないrakuda、隣の車に詳しいおじさんに選んでもらった車がこれだった。
車のキャッチフレーズが「羊の皮をかぶった狼」。
rakudaの皮をかぶった狼になった気がして有頂天、気が大きくなる。
いつでも、好きな時にどこかに行けるというのはとても素敵だ。
「動く個室」
彼女の勧めもあって、ヤンキーでもないのに土禁にする。
いろんなものを車に吊るす彼女。
手作りのものもある。
まるで、ふたりの部屋。「助手席には誰も乗せないで」か?
rakudaは彼女をドライブに誘った。
目的は、カーホテル。ラブホテル!に入りたい…もあった。
車ですっと入れるホテル。ふつうのホテルも同じか…
何故か、同じ目的で使ってもこちらは隠微な匂いがする。
是非、このカーラブホテルに行ってみたい。
rakudaの企みを知ってか知らずか、彼女は喜んだ。
彼女が「行きたい」と選んだのは、隣の山口県にある岩国市。
錦帯橋はじめ、観光巡りして山賊で食事というコースだった。
広島から車で約1時間。
rakudaの頭の中には、帰りの寄り道希望企画があるので、それを計算して予定をたてる。
ドライブ用にカセットを用意。
自分の好きな曲をセレクトしていわゆるMy Bestを作る。
ドライブは天気も良く快適だった。
バイパスを走りながら、両脇のラブホテルをチェックするrakuda。
自然、彼女との会話に集中できなくて「なに、考えてるの?」と問われる。
「帰りに寄るラブホテルを探してる」とは言えない。
「まだ車に慣れていないから」とごまかすrakuda。
「浜松から広島まで乗ってきたのに?」と不思議そうな彼女。失敗💦
現代なら、スマホひとつでラブホテルを検索できるが、当時は携帯すらない時代。ラブホテルの記事を特集した雑誌はなかったと思う。
あったのかもしらないが見てなかった。
なんでも、自分で見たもの聞いたものがすべての時代だった。
錦帯橋は、文化財指定だけあって、とても風情があった。
あっち側に(政治側)渡ってぶらぶら、こっち側(町民側)に戻る。
う~~ん、楽しい♪
そして、山賊へ。
名物の山賊焼きと山賊むすびを食べておなかいっぱい。
そして、いよいよお待ちかね(rakudaのみ)の帰路、いざラブホテルへ。
rakudaはすでに入るホテルを決めていた。
断わられる可能性、なきにしもあらず。いや、断わられる率高し。
チャレンジャーであろうと誓うrakuda。
rakudaは、どきどきしながらハンドルを握っていた。
「My Best」をかけながら…
よかったらお時間がある時にでも聴いてください