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そうだ、銭湯へ行こう

大きな湯舟で手足を伸ばす。自宅ではできない贅沢だ。

今日は、外へ出る用事があったついでに銭湯へ行ってきた。

広々とした湯舟につかっていると、底から、ほどよい大きさの泡がゆるやかに昇ってきて、座り仕事ですっかり血行が悪くなった足を優しく包んでくれる。

今日の銭湯は、バブルにくわえてジェットバスもついていた。
足が回復した頃合いを見て、いそいそとジェットバスに移動して背中と肩にジェットを当てる。

ぼんやりとくつろいでいるだけで、足、背中、肩と連日のPC作業で疲れた箇所がいっきに回復していく。

PC仕事が多い現代人に、これほど適した施設はなかなかないのではないか。

しかもワンコインだ。

壁には関東でおなじみ、富士山のペンキ絵もあった。
名前は書かれていないが、薄紅色の色遣いから察するに田中みずきさんが描いたものだろう。

よくよく見ると、富士山の脇にある山間から何かがこっそり眺めている。

アマビエだった。

ペンキ絵は、時間が経過すると剥がれてくるため、定期的に描き替えが必要になる。今回の絵は2021年に描かれたものだった。
描き換えの際に、時代を反映したのだろう。

店主の思いか、絵師さんの提案かはわからないが、このようなお店の色を感じられる瞬間が私は好きだ。

すっかり回復して、外に出ると風が心地よい。

真夏は外を数分間歩いただけで汗で体中がべたついてしまうので、帰宅を待たずに汗を流せるのはありがたい。汗を流すだけで清々しさすら感じる。

夏は汗を流し、冬は冷えた体を温める。

しかも、たったのワンコインだ。

手頃にリフレッシュできる銭湯だが、時代の流れか、年々数が減っている。
だから、折に触れてこう思うようにしている。

そうだ、銭湯へ行こう。

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らく
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