自分のスタンダードは人のスタンダードとは違うと分かればストレスは減る
ホテルに泊まってチェックアウトの時、部屋の中はぐちゃぐちゃなまま派?整える派?
「昔、彼とホテルに泊まって部屋を出る時、使ったタオルをたたんだり、ベットリネンを整えたりしてたら、ビックリされたことがあるのよ。私はこれが普通だと思ってたんだけど」と話す女がいた。
実は私も同じ。だからこの話を聞いたとき、ビックリしたという彼の方にビックリした。
昔、茶道を習っているという女と食事をしたことがある。食事が終わった彼女のご飯碗の中は、ご飯粒が沢山くっついたままだった。
私も若い頃茶道を習っていた。お茶事もやった。たしか、食事の最後の方で湯斗と呼ばれるお湯が出て、それをご飯椀に入れて飲んだ記憶がある。ご飯粒が残っているなんて考えられない。「この人、本当に茶道習ってんの?」と思った。
茶道の影響かどうかは分からないけれど、ご飯椀に限らず食べ終わった食器の中がぐちゃぐちゃのままというのは、私のスタンダードではない。
「トイレットペーパーさー、使い切ったままにしてる人いるよね。そこに予備のトイレットペーパーが置いてあるのが見えるんだったら、トイレットペーパーホルダーに取り付けたらって思うんだけど」と話す女がいた。
全く同感。戸棚の中に隠れていたなら、それを敢えて探して取り付けろとは思わない。が、視界の中に予備のトイレットペーパーが見えているなら、何故取り付けないの?と思う。
私の運営しているレンタルスペースでも、こんな経験がある。「部屋を使い終わったら、最初の状態に適宜戻しておいてくださいね」これで分かるだろうと私のスタンダードは思う。が、掃除に部屋に入ったら落胆する事がある。「使いっぱなし感、満載やんか!」
もちろん、その逆の人もいる。「本当にこの部屋使ったのかしら?」と思うほど綺麗にしてくれる方もいる。
色んな人がいる。自分のスタンダードに近い人もいれば、遠い人もいる。これが分かってからは、こんな事まで言い過ぎかなぁと思うのをやめて、「部屋を使い終わったら、ここはこう、あそこはこう、こうこうこう、してください」と全て説明するようにした。
それでも、「はぁ?」と思う事もある。
自分が特段に綺麗好き、整頓好きだとは思っていない。だってこれが普通だと思っているからだ。
だから、全て説明しても、何度説明しても、自分のスタンダードから遠い人は、明らかに違うスタンダード保持者だと認識するようになった。
そうすることで、他人に期待することがなくなり、ストレスが少しなくなった。それは、あきらめ とも言うけどね。