地獄の入院生活③
快適個室ライフ
個室へと移動になり、周りに誰もいないため、電気も電話も自由。
夫・対輝くんとビデオ通話をして、息子くんと対面させました。
対輝くんは、里帰り先に産まれた日もその次の日も来ることはなく、退院した翌日に来てもらうことになってました。
仕事もあるし、来たところでという考えです。
なので、息子くんが動いている姿を見るのは初めて。
対輝くんはもともと子供が好きではありません。なので、子供を産みたい私とは意見が違っていつも揉めてました。
案の定、息子くんをみて
「不細工だ。産まれた時よりはマシだけど、あれみた時は終わったって思ったね。」
と、言い放ちました。
たしかに私も生まれたてはびっくりでしたが、もう可愛くて仕方ありません。
それに、赤ちゃんといえど本人に向かっていうのは‥と心が痛みました。
でも、逆らって怒られるのは嫌なので、スルーしました。
そんな風に夜はビデオ通話。日中は私は勉強したりと時間をやり過ごしておりました。
(ただ、飲み薬がないと熱が上がってきてしまうので身体はきつかったです。)
そんな退院三日前のこと。
入院生活最後にして、私の堪忍袋の緒がぷつりと切れた事件が起きるのです。
助産師Sの襲来。
私は、前回お話したように母乳とミルクの混合です。出産直後は、赤ちゃんに飲ませた回数、量、体重など細かく記録し、時間もだいたい3時間毎に時間関係なく、母乳なりミルクを飲ませなければなりません。
せっかく寝ている息子くんを起こしてミルクを飲ませると、しっかり目覚めます。
しかも、日中は起こしても起きなかったり、ミルクを飲んだらすぐに寝てしまうくせに、夜中1時過ぎのミルクのときは、目が爛々に起きるのです。
でも、母は日中も起きています。
入院中しか休めないからお母さんはお昼寝のときとかに赤ちゃんを預けにいくと聴きましたが、どうしてもそれができず。
私の息子なのに、なんで私の都合で、自堕落な気持ちで離れさせなければならないんだろう
なーんて思ってしまい、終始一緒でした。
日中ももちろん、息子くんのミルクはあげなければなりません。
発熱が続き、傷が痛む身体には結構こたえるものがありましたが、助産師方は用事がない限り部屋には来ないので、息子くんが寝ている間は身体を休めておりました。
その日も朝5時半頃から授乳をし、息子くんが寝始めたのが7時半頃。
朝ごはんを食べながら、息子くんを見守り、抱っこしてるうちに寝たのです。
ようやく寝たぁ。私も一眠りしよう‥と思った瞬間、勢いよくドアが開きました。
息子くんの起きてしまった泣き声の奥から聞こえる声。
「沐浴、やりますか?どうしますか???」
え?誰?誰?誰???急に新キャラ現れたぞ??
ん?待て?沐浴ってやらなくていいものなのか?
ツッコミどころが満載ですが、一つずつお話します。
まず、大抵のスタッフは患者様が寝ている時間はノックはしないけど、静かに起こさないように入って来ます。
朝は様子を見つつ、電気がついていたら普通に、ついていなければ、そっと様子を見てくれます。
この日はもちろん、電気はついていません。
‥そゆことです。
そして、沐浴(赤ちゃんをお風呂にいれる)ですが、初産婦は基本、沐浴見学と実施があります。ただ、経産婦の場合はそれをしなくても良いというルールがありました。(施設によって異なるかもしれません)
私は、正直沐浴実施が面倒でした。
・歳の離れた弟を2人、赤ちゃんの頃からお風呂に入れているから
・実習で沐浴を実施しているから
・病院の沐浴槽のやり方をやるつもりはなく、退院後はマットを使って息子くんを洗う予定だったから
と言う理由もあり、また、寝不足や具合の悪さで極力何もしたくないと言う気持ちが強かったのもあります。
なので、沐浴はやらなくていいんだと思いました。
「あ、しなくてもいいならしないでお願いします。でも、初産婦なのに、しなくていいんですね。変わったんですか?」
と聞くと
「え?あ、だめです。初産婦さんは沐浴しないとだめです。準備できたら呼びますね」
そう言ってSは部屋から出て行きました。
おかしいんですよ。普通患者様のところへ行く前に、最低限は情報収集をしてくるはずなのに。
しかも初産婦、経産婦とわかりやすくなってるはずなのに。
その時点で私の中で不信感が生まれました。
沐浴タイム
「準備できましたよー」とSが呼びにきました。
渋々、沐浴室へ。
早く終わらせたいのに、解説が始まります。
因みにですが、前日に、別の助産師から一通り流れを見せてもらい、説明も、受けてます。
赤ちゃんの服を脱がしたまま長々とお話。
いざ、お湯へ。
もう、どんどん1人でやっていこうと、進める私に対し、
「うんうん、すごいよ。上手だよ。」
と、タメ口で上から言ってきてるけど、私ガッツリ年上やん。
イライラしたけど、面倒だからスルーして終わらました。
その後も何か話していたけれど、全然覚えておりません。
そして、帰室。
さっさと出てってくれないかなと思っていると、
「次の授乳、見せてもらいますね。」
と、言われ、絶望。
補助乳首でもう吸えてるから放っておいてほしいなぁと思っていたにも関わらず、しかも、不信感が宿りすぎている助産師。
「‥はい」
と答え、時間になってナースコール。
全然来ない。
30分してやってきた。
「どうぞ」
と。
無言のまま、授乳。
最初はそのまま
↓
補助乳首
↓
ミルク
の順でやっていた私。
じーっと立ってみている。
↓
急に私の横に来てベッドに腰掛ける
「小さいあんよだねー」
と、息子の足を触る
息子、補助乳首から口を離す、泣き出す
なにしてくれてんの???この人。
イライラは治らない。
「あれー?どうしたのかなぁ???うまく飲めないのかな??」
と言って、息子の首根っこを掴んで私の胸に押し当て始めました。乳首の位置は違うし、息子くんは泣いて暴れてます。
「んー、うまく飲めないみたいですね。次もまた呼んでもらっていいですか?」
部屋から出て行った後、授乳をするもちゃんと吸える息子くん。
だけどその時から私の母乳が出なくなっていたのです。
前後の体重を測ってもこれまで60mlは出ていた母乳。
±0
次の授乳。仕方ないナースコール。
退勤の時間に近かったのかダッシュで来る。
まだ飲ませて見てない時点で、サポートしようとしてくるも、うまくいかず、
「ちょっと待っててくださいね」
と言って部屋を出て、戻ってきた時に一緒にいたのはベテラン助産師。
「うまく飲ませられないんですね。最初どんな抱き方でやってましたか?」
と言われたので、
「え、いや補助乳首もいただいて、特に問題なく吸えてはいます。でも、さっきの授乳から飲んでるのに増えてないから母乳自体が出てないのかなーって」
と答えると、母乳は徐々に出てくるからと、飲ませられてるなら大丈夫と言って部屋を立ち去っていきました。
なんだったのか。
そして、Sはと言うと、うんうんと頷いて見ている様子。
なんなんだよ.と思いながらも明日は違う人だと安心して、最後に彼女に仕事を頼みました。
「補助乳首の消毒をお願いします。昨日もこのタイミングでしていただいて、1日一回日勤終わりにと言って頂いてます。」
「わかりましたー!」
そう言って彼女がその日戻ってくることはありませんでした。
その後の夜勤帯のスタッフに申し訳ないがと頼み、消毒してもらいました。
事件は翌日の朝、再び起こります。
次回、
私、ブチギレる。
今日もみなさん1日楽しく過ごせますように!
ありがとうございました!