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ブロックスの件/Quintillions ボドゲ作者さんは巨万の富のチャンスを逃したか?(1)

今年は2024年です。ここを起点にすると、ものすごく・かなり昔の出来事です。
Quintillionsという、木製ペントミノを使ったゲームが発売されました。
製造・販売主は知る人ぞ知るKADON Enterprises社です。
KADON社はパズルマニアなら絶対に知ってるはず(あるいは、今日から絶対に知るべき)会社だし、パズルに興味ない人だったら「そんな会社、知らないなあ」と言い切れないと、逆にオカシイです。

*注;「ペントミノ」って何?というお方は、お手数ですが Wikipedia pentomino(ペントミノ)で検索をお願いします。そのレベルまでのパズルの基礎情報を知ってないと、この記事は読めないです。

Quintillionsは、超有名なパズルピース「ペントミノ」12ピースを用いるゲームです。(タイトル写真の12ピース参照)

Quintillionsのマニュアルに載っているゲームのうち、「Squint」が今回、問題だとして取り上げたいゲームです。
Squintは、ピースとピースとが、お互いの「カドとカド」とで接するように、ゲーム盤に配置します。

あれ?それってBLOKUSと同じルール?って気が付いた人!さすがです。

実は約20年も前にKADON社のSquintが発売されてるんです。

もう一方の BLOKUSは、ベルナール・タビシアン作で、フランスのSekkoia社から2000年に発売されてますよね。
こっちのほうが後発だけど、超有名&売上総額もきっとすごいだろうなって状況です。
この商品は本当にロングセラーになっています。2024年時点になってもまだ、どの店舗にもBLOKUSが並んでいますよね。

少し前に、私は「ボドゲの著作権」の記事を書きました。

そこで書いた結論に照らすと、BLOKUSは「ゲームの根幹のアイデアだけしかQuintillionsと類似性がない」と解釈できて、ゲームアイデアが同じだけでは著作権が保護する対象ではないことから、両者は全くの別ゲームと解釈されるだろう、と予想しています。

どう考えても、KADON社は大儲けのチャンスをみすみす逃しちゃったように思えます。
なんていうか、こう、パズルマニアが喜ぶ商品しか出さない。玄人(クロウト)好み路線でガチガチに行きますっていう会社みたいです。

難しめのパズルを開発販売するって方針を堅持?ということかと。
*それはそれで、好感を感じますけど。

でも、その路線はちゃんと守りつつ、同時に「大衆も楽しめる」商品も、並行して販売してみる方針にしてたら、今頃は、左うちわでウハウハだったのに・・・・。
金儲けの下手な人なんですねぇ。KADON社さん。

さて、Quintillions発売のすぐ後、SuperQuintillions「追加セット」が販売されています。
BGGのQuintillionsのページに購入者の投稿がありまして、それを覗いてみると「SuperQuintillionsを購入した。すっごいきれいな木の表面仕上げで大満足。」って書いてあります。

丁寧な木工細工をする「マニアックな会社」なんですねきっと。そのように想像されます。

それにしても、BLOKUSへと「得べかりし利益」になりえたはずの利益が全部流れて行ってしまって、もったいないなぁ。という気持ちになるお話でした。

この図はSuper Quintillionsの販促カタログより引用


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ラジくまる
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