Gemをヒントにして、パズルやボドゲを創作したい気持ち(3)
またしても、昨日からの続きとなっております。
ここまでの議論では、完全に正三角形のグリッド(補助枠線)に従うピースセレクションをしていました。
その例を示したのが下の図です。
こんな感じで△のグリッド(補助枠線)にぴったりおさまるピースしか選んでいませんでした。
実は、いちばん最初にお示ししたNOB先生の「GEM」というパズルでも、同様に全てのピースが△のグリッドに収まるように設計されていたのです。
しかし下図のように、△のグリッドをはみ出してしまうようなピースも実際には「作ることができる」のです。
この図では薄緑と薄黄の2つを例示しました。
△グリッドをはみだす「2個接合タイプ」はあと2種あるので、はみだしタイプは全部で4種類あります。
これらの「△グリッドのはみだしタイプ」も混ぜた全10ピース(2個接合タイプの全部のせ)でパズルを作ったら、一気に難しいパズルになるんじゃないかな?と期待してしまいます。
上の図形を解答(ゴールの形状)として指定してからBurrToolsにかけてみたところ全て「解なし」でした。
これらの図は面積的にはピッタリのはずなのです。しかし、こんなふうに△グリッドにちゃんと従う解答形状を仮定した場合はすべてが解なしでした。
ということは、△グリッドに従わないカタチ、すなわちもっとヘナチョコな形をゴール(解答)にしてやれば解は得られるはずです。
そこで、パズルピース10種類をじっと見つめながら、解答図形(ゴール形状)をどんどん変形させてみて、そのたびにBurrTools解析をかけてみました。
下図のような多角形をゴールに指定すれば解があることが判明しました。
ちなみに左の多角形については、いちばん右上のピース(ダイダイ色)はこの位置に固定した解答しかありませんでした。そういうのってパズルとしてはどうなんだ?という仕上がりです。
それにつけても、なんと申しますかゴールの形状が美しくないです。
でもとにかくコレならば少なくとも解があるということで。どうしたもんかなと思います。
ちなみにピースの数を10個から14個に増やしたら(同じ形状のピースを複数使用)さすがに△グリッドに収まる美しいパズルになるのではないか?と思って試したのですが、もっとひどいことになりました。
なに?この変な形状。
ということで、パズル設計においては「ルール・ブレイカー(おきて破り)」を混ぜると仕上がりが美しくない。という結論になるのかなと思うのです。
なんといいますか、何の気なし&ふとした思いつきで試したことなんですが、人生の一般的な教訓がそこに見えた気がしました。
ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。