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ドラマが一向にはじまらぬとき。
可愛くないとなんとドラマもはじまる予感がせん。予告篇さえはじまらん。そこに景色を遮るだけの何かがある。それだけだ。左斜め前をみれば、今度は若い女が二人。さっきから、女ばかりみている気がしないでもないが。右は中の下。左は中の中。右の女はスリットから白脚が覗いているが、蚊に刺され過ぎだった。扉前に高校生カップル登場。下の中。咲藏は、静かに眼を瞑り、宴へのウォーミングアップに備えるのだった。思うに、色褪せた女との新展開なドラマはどう考えても次週お愉しみとはならんのだよ。最終判断は靴の色かもしれんかった。湘南新宿ライン宇都宮行き車内の未開感に、勝者の息吹きを感じるのみだった。