6月末日、朝
びゅおおおおおお。
窓の外からものすごい音がする。
少し開けてみると、そこからぶわっと台風の如く風が舞い込んでくる。
カーテンが大胆に弧を描く。
「うわああああ外出たくねええええ」
最初に思ったのが、それ。
ただでさえ通学時間長くて大変なのに、せっかくセットする髪の毛をぐちゃぐちゃにして雨風に揉まれながら行きたくねええええ。
そう思ったが、休むわけにも行かない。
私は渋々学校に行く準備をし、家を出た。
自転車を漕いでいる途中、それはもう大惨事。
雨で全身濡れるわ風で髪の毛も体自体も飛ばされそうになるわ。
私は宮沢賢治の「雨ニモ負けケズ」をひたすら心の中で唱えながら前へと突き進んでいった。
そんなこんなで、駅、着。
まあまあ悲惨な1日の始まりだったが、今日も何かしらの新しい学びがあれば良いなーなどと思いながら電車に揺られる6月末日の午前。