午後6時40分
6月27日。帰り道。
頬に当たる初夏の風をめいいっぱい吸い込む。
あのにおいが、好き。
どことなく儚く、切なく、青春を感じさせるにおい。
私は解けた靴紐を結んで、再び歩き出す。
あたりには友人同士でおしゃべりを楽しみながら歩く学生の姿がちらほら。
みな今日の授業を終えてそれぞれの帰る場所へと向かっているのだろう。
今日という1日が、終わる。
その儚さを、夕暮れ空が表現している。
今日1日で、色んなことがあった。小説を一冊読み終えたような、そんな満足感。
嬉しいことも悲しいことも全部ひっくるめて、いい1日。
綺麗な帰り道の景色を見ることができて、今日も、幸せ。
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