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デザイン留学に向けた準備
こんにちは!
今回は、デザイン留学において必要不可欠となる「ポートフォリオ」について、
デザイン・長期留学ともに未経験の状態からロンドン芸術大学の学部コースに
オファーをいただくまで、どのように準備していったのか、
①そもそもポートフォリオとは
②予備校に通い始める
③デザイン留学準備期間中に意識すべきこと
の3本立てでお話ししていこうと思います。
あくまで私の見解ですし、ポートフォリオは本当に人それぞれなので、
ふーんそういう感じでやったりもできるのねくらいの気持ちで読んでください!
そもそもポートフォリオとは
ポートフォリオとは簡単に言えば、作品集のようなもので
海外の芸術系の大学に進学する際には、提出を求められることがほとんどです。
基本はデータでの提出で、枚数はコースなどによって変わりますが20-25枚ほど。
私自身、デザイン留学を視野に入れ始めた頃にポートフォリオの存在を初めて知りました。デザインに関しては未経験だったので「作品集?!それは、、一年では無理なのでは、、」と諦めかけたのですが、作品集とは言っても作品の完成度やクオリティの高さだけを見るのではなく、そこまでのどのようなプロセスを踏んだのかの道筋の方が重視されているとのことで、調べてみると私のように未経験スタートの人も多くいるようでした。それなら私も挑戦できるかも、、と思い1年間のポートフォリオ準備を一から始めました。
※ちなみに私は大学を日本で卒業してから留学を予定していたのですが、そういった場合は大学でやっていた研究について過程などを表現する学術寄りのポートフォリオにするパターンもあると、話を聞きました。私は目指していたのがグラフィック系のコースだったので、グラフィックの表現力をアピールする作品をポートフォリオに多く組み込みましたが。
何が言いたいのかというと、ポートフォリオが、必ずアート作品集である必要はないということです!
予備校に通い始める
ポートフォリオを作るにあたって、作品を作っていかなければいけないのですが、正直何から始めたらいいかもわからない状態。エージェントの方からお薦めしていただいた、ポートフォリオを準備する予備校に通い、デザインの基礎の部分から学ぶところが私のスタートでした。
予備校は週に2日あり、1日はそれぞれの作品をデベロップさせたり、先生にアドバイスをいただいたりする日、もう1日は一つのテーマが与えられて、それに応答するものを半日で作り上げ、最後に講評をもらう日という構成でした。
静物デッサン、立体作品の作成、実験的なワークショップ、平面デザインなど、
幅広い分野の芸術の基礎知識とアプローチ方法を身につけ、それと同時にポートフォリオにおいて重要になるリサーチとプロセスを残すことが癖づけされていきます。
ただ、週に2日だけですし、生徒が多くいる場合一人一人に割かれる時間が短くなるので、ある程度の流れを掴めたら、その2日以外も有効に使いながら自分でがしがし進めていく必要がありました。
ポートフォリオ準備期間に意識すべきこと
ポートフォリオに向けて作品を作り始めたら
意識しておくといいかもしれないことがいくつかあります。
①最後の完成写真はもちろん、過程写真まで綺麗に撮る。
作品をある程度集めてから、パワーポイントやGoogleスライド、InDesignなどで
その写真を配置してざっくりポートフォリオを作っていくのですが、
その時に私は何度も「この時の実験の写真もっと撮っておけばよかったア。もっとちゃんと撮ればよかった、、。」と後悔しました。
ポートフォリオの大部分を占めるのは写真ですし、写真のクオリティで作品のクオリティも大きく左右します。作品や過程が一番魅力的にクリアに見えるように写真をこまめに撮ることを心がけてください!
最後の完成写真は必ず、背景や色味、ライトなどをしっかりコントロールし、
なるべく画質良く、いろんな角度から撮りましょう。プロダクトデザインなどであれば、実際に使っているところの写真、パッケージデザインなら中身を実際に入れて撮影!ポートフォリオを作る段階になったときに、手元にたくさんの写真の選択肢があると、安心します。
過程の写真は、正直面倒に感じたり、作業中だから、と適当な角度からぱしゃっと撮ってしまいがちですが、ここも!しっかり撮りましょう。
完成写真では無いので、がちがちに固める必要はないと思いますが、携帯のグリッド機能を使って作品を中心に配置する、平面作品なら作品と携帯を平行にする、自分が苦戦している部分や改良を加えようとしている部分にクロースアップするなど、を意識しながらこまめにいろんな角度からおさえることをお勧めします。
机が実験で使っているものでごちゃごちゃしているならそれも含めた写真もありですし、色の実験中のカラーパレットの写真もいいと思います!
②いろんな角度から実験してみる
例えば立体作品を作っているとしたら、今作品に使おうと思っているものとは違うものを使ってみたり、色味を大胆に変えてみたり、もしその立体が平面ポスターになったらどんな作品になるか考えてみたり、、、テーマや作品の形態に捉われすぎず、実験してみることをお勧めします。
一つの作品を作り上げるまでにたくさんの実験をして、
トライアンドエラーを繰り返し、取捨選択しながらデベロップしていく。
このストーリーのボリュームが膨らむほど最終の作品がブラッシュアップされたものになるし、「前回の作品では採用できなかったこのアイデアを、この作品には応用できるかも」と作品同士で繋がりを持たせたりすることもできます。
③たくさん作品を見る
芸術系の大学に留学をしたいと思ってこの記事を見てくださっている人なら、
何かしら美術やデザインに興味を持っていることは確かだと思います。美術館や展示、ウェブ上、本、映像、、いろんな媒体いろんな場所で作品をたくさんみると、インスピレーションを受けるし、参考になることが多く見つかると思います。さらには自分がどんな作品に惹かれるのか、客観的に見つめることもできるかもしれません。
テーマを与えられる/もしくは設定したら、同じテーマで作られている作品を調べたり、関連するアーティストについて検索して見ることもあると思います。それは「参照」として、スケッチブックに写真をプリントして貼って、思うことを書いて、とにかく作品を見て何かを考察している様子を残していきましょう。自分の好きなアーティストがいればその人の作品について、そのアーティストらしさはどこから来ているのか、などについてスケッチブック上でリサーチを展開してみるのもすごくいいと思います。
④思ったことをとにかく書く習慣
一個上とも重複するのですが、作品をただ「見る」だけでは、自分の中だけにとどまってしまうので、それをみて何を感じたのか、その作品のどこを特に魅力的に感じたのか、ノートにたくさん書き留めておくことをお勧めします。
それだけではなく、作品を作ろうとしているなら、どんな作品にするかイメージスケッチしたり、テーマについてマインドマップしたり、、とにかく可視化!
ポートフォリオレビューでも、ファイナルワークについてではなく、「このファイナルまでに何したの?」とプロセスを聞かれ、「それをポートフォリオでもっと見せるように」と言われることがほとんどでした。
そういった際に自分がどんな作品にどんなことを思ったか、そこからどんな実験をしてどう感じてどうデザインの選択をしていったのか、ひとつひとつ目に見える文字での記録があると、ポートフォリオ上で示しやすいし、自身の中での振り返りもしやすいです。
リサーチの展開についてはまた今度詳しく書きます!
終わりに
あくまでも個人の見解なので、参考程度にでもなれば嬉しいなの気持ちです。また時間を見つけて、具体的にポートフォリオの準備、留学準備、授業の様子について書いていきますね。
読んでいただきありがとうございました。^^