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らいーにょの問わず語り

お陰様で、将棋ウォーズ初段になることが出来ました。ママパパ将Gの「昇段したらnoteを書く」という暗黙のルールに従い、今思うことを書きます。

第一章 らいーにょは振り返る

勉強法を紹介する前に、少しだけ自己紹介を。

これまでの将棋歴

2021.1 コロナで暇→詰将棋を始める
2021.3 将棋ウォーズを始める 4級
2021.6 ウォーズ3級
2021.7 ママパパ将Gに加入
2022.1 ウォーズ2級
2022.3 ウォーズ1級
2023.6 ウォーズ初段 ★new

詰将棋が好きだった

自分にとって、将棋の入口は詰将棋です。
将棋の駒を使った「パズル」としてハマり、隙間時間を見つけては詰めチャレを解きまくりました。たしか、ウォーズをちゃんと始めた時には詰めチャレ1級だったと思います。

誤解を恐れずに言えば、詰将棋は簡単です。絶対に王手を掛けるから、対局に比べて選択肢が極めて少ない。大駒を守る必要もありません。自分はよく駒をブッチする棋風と言われますが、それは詰将棋が原因です。多分。

よく「将棋を強くなるためには詰将棋をやりましょう」と言いますが、自分の場合は詰将棋そのものが娯楽だったので、楽しい→たくさん解く→伸びる→楽しいの循環が高速で回りました。数手一組を頭の中でシミュレートする力や、詰将棋特有の筋への嗅覚は、早々に級位者レベルを卒業していたと思います。

しかし、ここで一つ勘違いをしました。

自分は「将棋のセンス」があると思ってしまった

ママパパ将Gに入り、「ウォーズ3級なのに詰めチャレ2段」というアンバランスを自覚しました。当時、ハムの人さんがウォーズと詰めチャレの段級をグラフ化してくれたことがあり、ヒロさんと自分がぶっちぎりの異常値だったことを覚えています(あと、詰めチャレ500?位だったシゲさんも)。

また、ありがたいことに「これだけ終盤力があればすぐ強くなる」とも言っていただきました。ゴルフに例えるなら、終盤力はカップの大きさです。大きければ入りやすい、スコアが上がりやすい。

社会人として、父親として、限られた時間を趣味に充てるからには、努力の費用対効果は重要です。出来るだけ得意なことを頑張りたい、そう考えてしまうのも卑怯ではないはずです。

対局と詰将棋は別物だった

ウォーズ3級までは山口恵梨子先生の動画で学んだ四間飛車をなんとなくで指していましたが、ママパパ将Gに入り、ふくすけさんから三間飛車を勧められました。曰く、四間飛車より自分から攻めやすいので棋風に合うとのこと。

ウォーズ1級までは、それこそ終盤力でぶん殴る(大駒ブッチや毒饅頭で頓死を拾う)スタイルですんなり行きましたが、そこで頭打ちになりました。1級帯の相手は怪しい手にはちゃんと止まり、受け、中々頓死してくれません。そもそも、序盤で作戦負けして一方的に負けることが増えました。

でも、序中盤をどう改善すればいいか分からない。動画を観ても本を読んでも、ウォーズを起動して「タイキョクカイシッ」が聞こえると頭は真っ白。場当たりで指しては右四間や嬉野流、あとは憎きアヒルにボッコボコにされる日々が続き、モチベーションは地に堕ちました。去年の秋頃のことです。

安定しない月別段級と対局数

詰将棋が自分に背負わせた「センス」のレッテルと、対局で情けない思いをしたくないという本音の板挟みで、将棋は辛く逃げ出したいものになっていました。

苦手を克服することにした

去年の12月頃、資格試験を終えたのを機に将棋の勉強を再開しました。そこで決めたのは、「初段になるために」ちゃんと苦手と向き合うということ。
(具体的な内容は第二章で書きます)

では何故そう思ったかという理由が、このnoteで一番言いたかったことでして。

そんな露骨にプレッシャーを掛けなくても。笑

ママパパ将Gには沢山のメンバーがいますが、それぞれ家庭や仕事の事情で休止、脱退も少なからずあります。ひっぽさんもその一人で、ひよっこリーグや名親戦を戦い、姉弟トーナメントという棋戦ではチームを組み一緒に優勝した仲間です。いつかひっぽさんが戻ってきた時、1級のままでは居られないと強く思いました。

これで、胸を張ってひっぽさんと将棋が指せます。
中飛車対策もバッチリです👍


第二章 勉強法

ここからは、今年に入って半年間の勉強で気を付けたことを書きます。結論はよくある話なので、去年までの停滞期と比較してみます。

序盤編 戦型を固定して、振り返る

これは、コーズィーさんや例の土竜をはじめ、誰しもが言うことなので間違いないです。見慣れた展開に持ち込み経験値で有利になるのが重要です。

大事なのは、「こういう相手にはこう」というパターン分けを減らすこと、そして出来れば相手の土俵に乗らないことだと思います。

自分の場合、三間飛車が軸となりますが、
(見直し前)
・先手→78飛で右四間を避ける
・後手→ノマ三しか出来ず、右四間されたら受ける
・対急戦→美濃に組んで迎え撃つ
・対持久戦→相手に組ませて真部流で迎え撃つ
・相振りは金無双で一か八か先に攻める
(見直し後)
・先手は78飛、後手は32飛
→極力角交換振り飛車に持ち込んで経験値で勝つ
・角道を開けない相手には振り穴で堅さ負けしない
→終盤の叩き合いで詰将棋力を活かす
・相振りは相手より1枚堅く囲い(金無双なら矢倉、美濃なら穴熊)、穴熊だけは速攻で組ませない
→飛車角を捌き合った時にこちらが硬い

特に角交換振り飛車とノーマル三間飛車は全然違う将棋になるので、先後で使い分けるのは愚の骨頂でした。常に角交換振り飛車を指すことで序盤30手はノータイムで指せるようになり、作戦負けすることも減り、課題の切れ負けも改善しました。

相振りは、岡山将棋教室さんの動画を観まくりました。三間飛車YouTuberといえばモックンですが、こと相振りに感しては岡山将棋教室さんのロジカルで慎重な判断が大変参考になりました。

序盤は再現性が高いので、振り返りが特に有効だと思います。自分の場合は、
①相手の戦型
②こちらの方針
③見慣れた形からの分岐点
を中心に、【対局直後】と【ソフト解析後】に1ツイートずつにまとめるようにしていました。ツイートするメリットは、上手の方のアドバイスがいただけること。序盤の方針はソフトに聞いても実にならないので、はたけさんとの会話が一番勉強になりました。いつか絶対に寿司か焼肉をご馳走します。

対局直後
ソフト解析後
師匠のアドバイス


中盤編 ちょうど良い割り切りを実戦で磨く

中盤力は人によって、また棋力によって定義が変わると思います。囲いに応じた手筋の引き出し?大局観による陣形整備?そんなこと求めんでくれよ。

自分の場合、現在の棋力においては、駒がゴチャゴチャぶつかった時に「ある程度スピーディーに、致命的なミスをせずに指せる」ことだと思っています。

許容出来る駒損も状況次第ですが、自分は桂香1枚、下手したら金銀1枚でも開き直って指します。問題なのは、手拍子で指して飛車角を抜かれるのと、僅かな駒損に拘って時間が大差になることです。

正直、この改善が一番苦労しました。駒得ドリルを繰り返し解いたり、クエストの5切れを沢山やったり。でも、結論としては10切れを沢山やる中で丁度良いバランスに辿り着くしかありませんでした。今も改善の途上です。

終盤編 詰将棋か、必死問題か

最初に書いた通り、自分は比較的詰将棋が得意です。詰めチャレで言えば2〜3段くらい。でも、対局で長手数の詰みが見えるかというと、全然そんなことはありません。

正直、10切れの終盤で「詰んでないかもしれない」状況で詰みを読むのはリスキーな気がします。第一感で「あ、これ詰むわ」となる時はありますが、稀です。

じゃあ必死かというと、寄せの手筋200や必死道場もやり込みましたが、実戦で意識して使えるパターンは片手で数えるほどです。

結局、今は5手詰めハンドブックを毎日周回して、シンプルな詰めろを掛け続ける作戦に落ち着きました。相手が根負けしたら勝ち、という感じです。

もしかしたら終盤力を持て余してるのかもしれませんが、今後の伸び代ということで。


おわりに

ママパパ将Gには、1級で停滞するジンクスのようなものがあり、それを例えて「1級保育園」と呼ばれています。息子も園児、パパも園児の1年間でした。

初段て、やはり憧れますよね。でも、将棋が楽しくて楽しくて気付いたら昇段してた、なんて人は…いるか。いますね。もぐもぐ、あんたは凄いよ。

でも自分は違った。そんな中で、なんとか這い上がった経緯をまとめました。似たような境遇の方の参考になれば幸いです。

改めて、ママパパ将Gの皆さん、はたけさん、そして応援してくださった皆様に感謝申し上げて、このnoteを終わりたいと思います。

おしまい!

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