「ボクの穴、彼の穴。」僕の穴。

青山スパイラルに、「ボクのの穴。」を観に行った。2人が演じる舞台をwキャストで。僕が行ったのは、窪塚洋介の息子さんが出ている回。
戦時中、塹壕に潜り目前の敵の気配に身をすり減らしながら、妄想逞しく1日1日を送る「ボク」と「彼」。その「穴の生活」を、それぞれの葛藤を通じて、家族や仲間を故郷に置いて戦地に赴いた「ただの人間」としての姿を浮かび上がらせる。
ゆずとか日テレみたいな安い人類愛にまみれたお芝居かなあと思いながら、初々しすぎるスタイルのいい窪塚さんの演技を見ていた。
松尾スズキなら、大人のための、絵本の翻案ならば、「敵も同じ人間、それでも憎まざるを得ない」のその先にあるヒューマニズムにキヅキを与えてくれるに違いない。そう期待しつつ、舞台を見守る。
「ああ、相手も同じ人間だったんだ」「戦争を終わらすためには余りにも無力なボク。でも、一人一人の・・・」(完)

あれっ。おやおやおや。

何か落とし穴があるに違いない。



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