人間のエゴで生まれた皮肉な百合の話。
バイト先の花屋でのひととき。
わたし
「カサブランカと普通のオリエンタルの百合ってなにが違うんですか??」
パートさん
「カサブランカは蕾が多くて香りが強い。
あと、花がこういう感じに付いてる笑」(ジェスチャー)←上から下に垂れ下るかんじ
「でそれを品種改良していったものが八重百合。花粉をなくして花弁を増やしたんだって。」
「だから八重百合自身は子孫を残せない。受粉できないからね。人間のエゴだよねー」
「タネなしスイカみたいなかんじ」
カサブランカは高価なだけあって本当香りが良い。
百合といえばカサブランカとおもうお客さんも多く、ウチのお店では人気ナンバーワンの百合。
あまり入荷されないのも貴重な秘訣。
一輪だけでも途轍もない美貌を放つ、花屋のアイドル的存在なのかなぁ笑
花粉が出ないと管理はしやすいのは確かだが、人間のエゴと訊くとなんだか思うものがある…。
百合に限った事ではないが。
閉店の片付けをしているとき、カサブランカの匂いに、やはり自分は自然に放つこの強い香りが好きだとおもった。