定年後再雇用、3つのデメリット。
定年後再雇用を選択し、2年と7ヶ月が経過したワーキングシニアです。
この私の経験を元に、定年後再雇用の3つのデメリットを話します。
あくまで個人的な意見ですので、あしからず。
3つのデメリットを先に言います。
①年収が下がる。
②社内での存在価値が薄くなる。
③精神的にも肉体的にも老化が進む。
ちょっときつめの言い方になりましたが、それぞれを補足していきます。
①年収が下がる。
去年の3月末までタイに5年間駐在していたせいもあり、日本に帰国すると海外諸手当がなくなった原因が大きいのですが、年収が半分になりました。
しかし日本で60歳の定年を迎えると確実に年収は2割~3割下がります。
私の場合も海外諸手当を除いても、60歳になると給与面での社内規定があるらしく、60歳以降の基本給はこれだけなのでという説明がありました。
要は65歳まで雇用義務があるので継続勤務を希望するなら、会社の規定に従って下さいということですね。60歳ならこの金額ですと決まっているそうです。
ん?何か変じゃない?個人としての評価はどうなんだとその時は疑問に思いましたが、継続雇用してくれるのなら騒ぎ立てないほうがいいなと思った次第です。
ですから定年が近づいて来ならば再雇用契約を結ぶ前に、再雇用後の給料はいくらになるのか、自分はどう評価されているのかを、直接トップに確認したほうが良いと思います。
会社から提示された見込みの給料で満足できるなら再雇用契約をすればよいし、不満なら転職の準備を早めに始めることをお勧めします。
さて次のデメリットです。
②社内での存在意義が薄れる。
定年後再雇用の身分になると多くの場合はラインから外れます。
社内の主要業務業務、組織から一歩離れた職種になります。
私の場合は名誉職の肩書が付きました。
しかし直属の部下はいません。
そして単独で特命のプロジェクトを任せられました。
いままで組織のトップとしてマネージメント業務をやってこられた方にはちょっと辛い立場となります。
私自身、新卒後マネージメント業務に長年携わってきました。
サラリーマン時代は、製造部長、品質管理部長、子会社の社長。
脱サラ後は中国で起業し、総経理。
タイへ移ってからは、タイ工場のトップであるマネージングディレクター。
そして昨年、再雇用で日本本社へもどり、組織から外れた名誉職。
部下がいない、特命プロジェクトを専任で進める仕事です。
上司や周りに気を使わなくて気が楽じゃないかと思われるかもしれません。
しかし自分の得意な分野はマネジメントだと思ってきた人間にとってこの立場で仕事をするのは辛いです。
何が辛いかというと、社員と話す機会が極端に少なくなるのが寂しいですね。
トップと会話すればいいじゃないと思われるかもしれませんが、特にトップから具体的指示があるわけではなく、与えられた仕事の進捗を無難にこなして定期的にトップへ報告すればそれ以上の指示があるわけでもないのです。
じゃ定年前にどんな準備ができるのかですが、定年後の自分の仕事は何か?そんな組織に属するのかを事前にトップに伺いを立てるか、もしくは、自分がうやりたい仕事をどのメンバーと一緒にやるのかをトップに伝えておくべきだと思います。
私の場合は、定年前に特に本社でやりたいことはなかったので、トップ任せにしていました。トップからは日本に帰国してからの仕事は考えておくから特に心配する必要はないよというトップの言葉に甘えていたわけです。
再雇用後の仕事を会社にお任せするだけなら、私のように後悔することになるのでこの点をお忘れなく。
さて最後のデメリットです。
③精神的にも肉体的にも老化が進む。
ちょっと刺激的な言葉ですね。62歳ならだれでも老化が進んでいるでしょ?
確かにその通りですが、私の人生のポリシーは、生涯現役で過ごすというものです。
経済的に自立し、健康であり、人と関わる仕事を続けていくということです。
人生100年時代となりました。少なくとも75歳、80歳まで現役で働きたい私としては、62歳で老化を感じるなんて絶対イヤなんです。
じゃあなぜ再雇用で老化が進むのかの理由ですが、先に述べた②にも関係するのですが、部下もなく社内的存在意義も薄くなり、一人で業務を進める日々を過ごすようなると、孤独感にさいなまれます。
特命プロジェクトがうまく行くも行かないも、自分一人に任されていることなので手を抜くわけにはいきません。それは確実に効果を出さないといけません。しかし、周りの社員とのコミュニケーションも少ない日々を延々と過ごし、毎日パソコンの画面を見ながらの時間が長くなると、精神的に弱くなってくる自分が分かるのです。
またパソコン前の座り仕事が多いと、体を動かしません。
つまりカロリーを消化しないんです。
徐々に太ってくのです。
精神的にさいなまれ、メタボになっていく。
最悪ですよね。
昨年日本へ帰国して3ヶ月後にこのままじゃ老化の一途を進むなと危機感を覚え、週二回近所のジムへ行くようにしました。そして週末は積極的に富山の百山へ登山へ出かけたり、地元の遊漁船を探して、船釣りに行くようにしました。
おかげさまで平日はパソコン前の座り仕事ですが、ジムへ行ったり、週末の趣味で自然と戯れたりして、精神的・肉体的な老化に対し抵抗を試みています。
自分で積極的に機会を作って、精神をリフレッシュする、肉体を鍛えるようにしました。
話の主要な部分は以上です。
あくまで自分の経験なので、再雇用中の方々に当てはまる話ではありません。その点はご容赦願います。
人生100年時代となりました。
自分の好きな仕事を好きなだけやるというのが理想の働き方、また生き方だと思っています。
ですから私は年内で今の仕事を離れ、転職することを考えています。
それは自分が興味があり、やってみたい仕事です。
現在その時期が早く来ないかとワクワクしているのですが、とにかくコロナが収拾しないといけません。
早くワクチン接種が世界に広まることを願うばかりです。
今日の話は以上です。
皆さんにとって何かの参考になれば幸いです。
そんじゃまたね!
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