週末旅する広島-お好み焼きと大理石の庭園-
愛知から車で5~6時間。
週末を利用して広島に行ってきた。
旅人は私と母と弟の3人。
母のリクエストはお好み焼き
始めの目的地は尾道。
母にこの旅でしたいことは何か聞いたところ、
「尾道でお好み焼きを食べたい」とのこと。
行きたいお好み焼き屋さんは、尾道で有名な【村上】さん。
おいしいお好み焼きが食べられるらしいし、少し前に朝ドラのモデルにもなった人がやっていたお好み焼き屋さんでもあるらしい。
と、いうことで今回の旅はお好み焼き屋さんで始まった。
”お好み焼き屋さん”って響きがなんだか素敵だ。
開店より少し前についた私たち。
お店の前に置いてくれていた椅子に座って待っていると、
店主さんが「どうぞ~」と声をかけてくれる。
ワクワクしながら店内に入ると、中央には圧倒的な存在感を放つ大きなてっぱんが!
そんなてっぱんを囲うように店主さんの作業スペースとお客さん用のスペースがギュっとしている、可愛らしく、どこか懐かしさを感じる店内だった。
”お好み焼き屋さん感”を感じて、さらにワクワクさせられる。
開店直後ということもあり、店内は静かで変な緊張感が漂っていた。
他のお客さんもいたけれど、会話はあまりなく、店主さんがお好み焼きを焼く姿をみんなでジッとみる時間が続く。
店主さんはそんな視線をものともせず、
手際よくお好み焼きを焼いてくれる。
誰かが料理している姿を見るのはやっぱり楽しい。
加えて、初めて広島で焼かれるお好み焼きを見られたので、
新しい発見もあり、より面白く感じた。
じゅーっとお好み焼きを焼く音が心地良い店内。
お好み焼きは、「えっ!お好み焼きってそんな生地少ないの?」ってぐらいな量の生地に、山盛りすぎる量のキャベツが置かれるところから始まった。
麺が焼かれ、蓮根や砂肝なども散らされ、さらに焼かれていくお好み焼き。ちょっといい匂いがしてくる。
しばらくして、店主さんがてっぱんの上で卵を割り、目玉焼きをつくりだした。「あの目玉焼きをどうするんだろう?」と不思議に思いながら眺めていると、いままで焼いていたお好み焼きで下敷きにしてしまった。
!!
驚いたが、最後に下敷きにされた目玉焼きごとひっくり返したため、頂くときには再開を果たし、「なるほど。」と謎の納得を得た私だった。
ちなみに、私と母が頼んだのは”定番”と書いてあったお好み焼きで、弟が頼んだのは”人気”と書いてあったお好み焼きだ。
じゅーっと焼かれ続けたお好み焼き。
あんなに山盛りだったキャベツも気づけば小さくなっていて、私が知っているお好み焼きの形へと変形し、目の前にやってきてくれた。
味はもちろん美味しく、特に砂肝のコリコリ感と、目玉焼きの黄身感が個人的には好きだった。
一枚ペロリと食べきれたけれど、もうお腹はいっぱい。
まんぷくで幸せな気分になれた。
丘の上の大理石の庭
瀬戸内海に浮かぶ島々の中に生口島という島がある。レモンで有名な島だ。その島に私がいってみたいところがあった。それは、『未来心の丘』。
大理石の”庭園”というところに惹かれたのだ。(庭園大好き)
インスタでも見たことがあった『未来心の丘』。
行ける可能性がでてきて初めて知ったけれど、
この丘は耕三寺博物館の一部にあるらしい。
耕三寺はお寺らしいし、「どんな博物館なんだ?」というのが直前までの感想だった。
生口島に行った日は、非常に天候に恵まれていた。
尾道からしまなみ海道を通って向かったのだが、
道中に見る景色も絶景だった。
私の中で、未来心の丘への期待値があがる。
生口島に着いて、未来心の丘を目指していると駐車場を発見。
しかし、車を駐め、いざ、向かおうとすると、
すごくすごく遠くの山の上に白い物体が見えた。
「たぶん、あれなんだけど、遠すぎない?あんなに歩くの?」
私たちは困惑した。
スマホのMAP機能で調べてみると徒歩7分程と…。
「??」私たちは、もっと困惑した。
とりあえず行ってみようということになり、
MAPに従って歩くことにする。
行ってみたら謎はとけて、
耕三寺博物館の入口までが徒歩7分程だったのだ。
きちんと着いてだいぶ安堵した。
耕三寺博物館の他の展示も見て回りながら未来心の丘へ向かう。
大理石の庭があるのは分かっているけれど、本当にあるのか不安になるぐらいイメージの違う展示だった。
展示(?)の一つに洞窟があるのだが、その中が怖かったのが印象に残っている。
未来心の丘につくと、想像以上の白さに驚いた。
この丘に来る前に見た展示と世界感が違いすぎて驚いた。
そして、空と海の青と大理石の白の相性が抜群だった。
きれいだった。
美しかった。
未来心の丘にはいくつかのモニュメントがある。
同じ白で、同じ大理石なのに、見るモニュメントによってはもちろん、
同時に視界に入る組み合わせによっても印象が少しづつ違ったのが面白かった。
私が好きだと思ったのは、白い大理石に丸い穴が開いているモニュメント。
穴を除くとそこには、向こう側の海や空が広がっていて、
世界を覗いているような気持ちにさせられた。
そして、”まる”の中に閉じ込められた世界もまた美しく目に映った。
未来心の丘には、老若男女問わずいろいろな方が訪れていた。
インスタでみるような女の子もいたし、旅人風の男性もいた。
杖をついて歩くおじさまもいたし、お姉さまなグループも何組か。
そんな人達が思い思いのポーズをとって記念を残す姿はなんだか素敵な風景で、
この庭園が耕三寺博物館の中にあるからこそ見れる風景なんだろうなとも感じた。
私も例にもれず、写真をとり、庭園を見て回り、丘の上から見る景色、
丘を含めてみる景色を楽しんだ。
未来心の丘にきて良かったと思ったし、
美しい風景を見せてくれた全ての要因に
ありがとうの気持ちでいっぱいだった。