見出し画像

読書メモ『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』(しんめいP著)

最近ちょっと読んでみた本で「これ面白かったぞ!」と思った本は、とりあえずTwitterでつぶやきたくなる。
しかし、もっとちゃんと記録として残しておきたい場合は、せっかくなのでnoteに書いておいた方が良いかもしれない・・・

・・・ということで、読書メモみたいなものもたまにはここに置くことにする。

今回、早速取り上げたい本は・・・
しんめいP著『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』である。

自分がこれを知ったのは、わりとシンプルに電車の広告で、東洋哲学の本が「10万部突破!!!」みたいになってるのを見たからである。

その広告を見て「(東洋哲学の本で10万部突破かぁ・・・。ヌーソロジーの本なんか出してもせいぜい〇〇〇〇冊程度しか売れないのに・・・古き良き東洋哲学の本はすごいなぁ・・・)」と思ったので、どんな内容なのか気になり、さっそくKindleで購入した。
陰陽哲学とか書いてる身としても、東洋哲学をどのように説明しているかはとても気になる所である。

早速読んでみた感想としては・・・
なんか思ってたのと違う
・・・というか、普通に学者みたいに東洋哲学の専門的な研究をしてる人が書いたちゃんとした本という先入観で買ってみたら、なんか「俺なんてニートなんで・・・」みたいな人がブログみたいな感覚で書いてるような本だった。
というか、広告や表紙の帯紙をよく見たら「東大卒・こじらせニートが超訳」と書いてあったし、しんめいPという著書名も、まるでボーカロイド作家かアルファツイッタラーみたいな名前である。

なるほど。そういう本か。

・・・ということで、この本は説明ページにあるように、「東大卒・ニート」がそれぞれ有名な人物の東洋哲学を一つ一つ取り上げて、ブログを書くようにオフザケ感覚で超訳しながら解説する本だった。

自分の好きな本だと『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち (河出文庫)』も、飲茶さんというネットでホームページを作っていたような哲学好きの人が書いた本で、多少のオフザケ要素のある本だったが、先の本と比べるとこっちの方がかなりしっかりしているように思った。

さて、『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』で取り扱っているのは「ブッダ」「龍樹」「老子」「荘子」「達磨」「親鸞」「空海」の哲学である。
・・・どれもとてつもない偉人とされる面子だが・・・
紹介の仕方はかなーりラフな感じである。
入門としてはこれぐらいラフでふざけた方が読みやすい気もするし・・・。いや、やっぱ浅い説明になっちゃってるか?という気もする。
そんな感じの本であるが、コンセプトは定まっているし、ちゃんとした学者の監修を受けてるので書いてあることは大体正しいものとして理解して良いと思う。

東洋哲学をおもしろおかしく説明すると、どうしても浅い説明にもなってしまう所が難点であるし、人物紹介もフザケた内容になってしまうが・・・
いや、ここに出てくる人物達はちょっと調べたら「とてつもなく凄い人」というのがすぐ分かるレベルの面子なので、入門本としてはこれぐらいフザケて紹介するのもアリなのかもしれない・・・?

東洋哲学をちゃんと学びたい人は安岡正篤さんの本とか読みましょう。


・・・以上。
そんな感じで、「フザケてるぐらいおもしろく分かりやく説明した東洋哲学の本」として良かった『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』なので、興味を持った人は読んでみると良いと思う。

いいなと思ったら応援しよう!