「さらばシベリア鉄道」から「君は天然色」へ ~死と再生、そして…~ (序)
ことしは、松本隆作詞家生活50年。新型コロナウイルスの影響でアナウンスこそされなかったが、記念企画が予定されていたようだ。
松本は、大瀧詠一・細野晴臣・鈴木茂と“日本語によるロック”バンド〈はっぴいえんど〉で活動をともにしたが、彼らをつなぐきっかけは宮沢賢治の作品と言われる。
とりわけ大瀧は、宮沢賢治と同じ岩手県に生まれ、多感な時期を“賢治のふるさと”花巻で過ごした。
宮沢賢治が世に知られ、その後の賢治研究の出発点となったのが、筆者の大伯父東光敬(あずまこうけい:大正2