WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第40話「工場誘致撤回調印」シーン2ネーム&3分で読めるレイルロオドのお話「レイルロオドは筋トレ可能?」
久々に取り掛かるジャンルのなにものかを書いています。
せっかく久々に書くので、クオリティをできるだけあげていきたい――と思っておりますのですが、
なかなかなかクオンティティ(量)の方が、以前のようには積み重なっていかない――というのが現状です。
で、わたくし思ったのです。
「創作と筋トレはよく似ている」
と。
例えば、腹筋。
ダイエットに勤しんでいた時期のわたくしは、120回くらいの腹筋をこなすことができました。
しかし、さきほど久々にやってみようとした結果
「10回もやらないうちに腹が攣る」
という、大変にぶざまなスコアを叩き出してしまいました。
使わない筋肉は動かなくなる――
創作においても、これは顕著にあらわれてしまう現象かと存じます。
そうして例えば、120回の腹筋をずっと継続していたとして。
懸垂もをいきなり同じ回数できるようになるものでしょうか?
もちろん、なりません。
腹筋に使う筋肉と懸垂に使う筋肉はまるっきり違っています。
故に、腹筋だけを鍛え続けたところで、自動的に懸垂ができるようになるわけもないのです。
わたくしはここのところずっと、ネームを切り、レイルロオドの短いお話を書き、またこのnoteのまえがき部分を書く――
それだけを繰り返し続けておりました。
つまり。
「そこ以外の筋肉は萎え萎えになってしまっていた」 のです。
ですがようやく、少し取り戻せてきた感はございますので。
ひさびさに取り掛かっているナニモノか。
ここからは一気呵成に、質と量とを両立させつつ、書き上げていきたく存じます!
で、その筋トレの成果物であるWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』のネーム&字コンテ。
前回はり第40話「工場誘致撤回調印」のシーン1を紹介いたしましたので
今回はシーン2を紹介いたします。
浦上さん登場でございますね。
ここ以降の出番があるかどうか――それはわたくしにもまったくわかりませんです。
と、いったところで本日の短いお話は「筋トレ」をテーマに書いてみたいと思います。
登場するレイルロオドは、紅とひよこ(不死鳥博士)
多分この組み合わせで書くのは初ですね。
タイトルは「レイルロオドは筋トレ可能?」となります。
どなたにも無償でお読みいただけるお話となりますので、もしよろしければご笑覧いただけますと幸いです。
■紅■
旧南颯鉄道キハ100形キハ101専用レイルロオド。
読みは「べに」。わりと「くれない」と呼ばれがち。
南颯キハ100形は旧帝鉄キハ07形の同型機なので、同じく同型機であるれいなのことをライバル視している。
■ひよこ■
旧帝鉄C57 145専用レイルロオド。
ひよこという登録名を「キャラに合わない」と思っており、不死鳥博士という異名を好んで用いる。
レイルロオドの身でありながら、レイルロオド研究の第一人者でもある。
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『レイルロオドは筋トレ可能?』
「ほうほうほう、実に興味深い質問ですな」
うっわ、不死鳥博士のメガネ、マンガみたいにギラギラしまくってる。
@INEのテレビ通話でよかった……
これ、リアルに対面してたら、実験とか解体とかされちゃってたかも!
「で? 紅氏はいかなり理由で『筋トレ』を成立させたいとお考えなのですかな?」
「……れいなとの腕相撲に負けたから」
「ほほう?」
「ボクのキハ101の方が改良型なのに! れいなの旧硬上キハ702より10年以上後に作られてるのに!
なのにれいなにパワー負けしちゃうのが、どうしても悔しくって」
「ふぅむ。恐らくそれは用途による差、によってでしょうな」
「用途……って、あ! そか」
「ですな。旧硬上鉄道は鉱山鉄道。ゆえにれいな氏のキハ702は貨客両方を運ぶことを前提とされていましょうが……」
「紅たち旧南颯キハ100形は旅客用オンリーだから……貨物用よりはそりゃあパワーを重視されなかったのかー」
理由はわかった。
けどだからって、れいなに負けっぱなしでいられるわけがない!
「だからぼく、いまからでもパワーつけたくて」
「極めて残念なことですが、人工筋肉をトレーニングで成長させることは……これは不可能事となっておりますな」
「そーなの!?」
「ですな。生体筋肉がトレーニングによって鍛えられるのは、筋繊維がタンパク質からなっており、損傷した場合に幹細胞の活性化による自己修復――いわゆる『超回復』が発生するためとされています」
「へぇえ」
「しかし、レイルロオドの人工筋肉は、電場応答性高分子を主体に作られており、これは断裂してしまえば――残念ながら交換以外の修復手段をもたないものとなります」
「だったら簡単! もっとパワーのある人工筋肉といれかえちゃえば」
「紅氏のタブレット――オペレーションシステムは旧来の人工筋肉だと認識してその部位にも命令を出すわけですから……
電気信号が十全に動かすためのものより微弱となって、機能がかえって低下することが容易に想定されますな」
「じゃ、人工筋肉の入れ替えと同時にOSを調整すれば」
「タブレット内部はこの不死鳥博士にもほとんど解析できていない領域です。
OSの書き換えは不可能ですし……仮に書き換えたところで、他とのバランス取りを成功させられる見込みは非常に低くなりましょう」
「えーと、それなら……それなら――」
うー、ぼくの頭と知識量だと、いい方法全然思いつかない!
せっかく不死鳥博士をたよってるのに……
「……紅氏は、腕の人工筋肉の性能を競い合い、れいな氏に勝ちたいのですよね?」
「そう! それができてないから悔しい」
「ならば、紅氏の腕の人工筋肉の特性にあわせた勝負をもちかければいいだけの話なのでは?」
「だからそこが絶対的にパワーで負けちゃってるわけで……っ!!!」
違う。そうじゃない。
瞬間的なパワーはれいなの方が上かもだけど、持続力とかスピードだったら、紅の方が上かもしれない。
だから、『いっせーのえい!』ってやり方で腕相撲に負けるのは当然で。
けど、れいなの瞬間的な爆発力をなんとかしのいで、パワーのピークがすぎたところで勝負をかけるとかすれば……
「ぼくとれいな、それぞれの特性のデータを収集して、それにあわせた戦い方の戦略を組む」
筋トレできないのは残念だけど、『腕相撲のテクニック』ならトレーニングできる。
情報と戦略、その両方をきっちり準備してリベンジしたら!!
「ありがとう、不死鳥博士! アドバイスのおかげでれいなに再戦で勝てる道筋、みつかった気がする!」
「でしたらなによりでした。小職としては、例えば『腕立て伏せの回数勝負』とかに持ち込むことを想定していたわけなのですが」
「それじゃ全然おもしろくないでしょ」
れいなに今は勝てないところを勝てるようになる!
それができてやっとはじめて、ライバルを超えるってことになるんだし!
;おしまい
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いかがでしょうか?
紅との会話回数が増えれば、不死鳥博士の新しい研究の切り口も、あるいは増えていくかもしれませんね。
そんなこんななWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』。の過去話。
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