つまりはライブへと誘導するための罠――にじよん あにめーしょん2 第11話「同好会とビクトリーロード その3」
こんにちは。かみなりひめです。
病からの復帰後、たまっていた仕事をこなしつつ、
それでも降ってくる新規案件への対応をしていると
瞬く間に時は過ぎ去っていくものです。
そんな疲労に疲労を重ねながら迎えた金曜。
やってきましたよあの時間が。
にじよん あにめーしょん2
第11話「同好会とビクトリーロード その3」
‥‥。
まぁ、いつかは来るだろうと思っていました。
第6話でしず子が不穏な空気を出していたので、
繚乱シリーズ(?)の3回目も来るだろうな、と。
なーにもあんな名作だった第10話のあとに
持ってこなくてもいいじゃないのよ‥‥。
ま、書きたいことは多少ありますので、
とりあえずまとめておきます。
1. 演出的な面白さ
今話の梗概をさっくりまとめますと、
魔王・桜坂しずくが世界征服を目論むが、
なんだかんだ同好会のみんなの活躍(?)によって
元の姿を取り戻し、魔王の怨念も撃破する
‥‥という演出を思いついた侑ちゃんでした、とさ♪
という感じでございました。
個人的にビビッときた演出は次の2点です。
空から大量の高咲侑ちゃんが降ってきて、
ミアに、ファンのもとへ行くように促された
しずくは、頬から涙が伝うとともに魔王の姿から
解き放たれることになりました。
そのときの涙の粒はたった一つ。
ひとしずくの涙がこぼれていったのです。
これは、当該キャラが桜坂 “しずく” であることと
無関係ではないように思います。
しず子の名前に掛けられた演出の妙ですね。
さて、しず子がまだ魔王だった時分の話。
パワードスーツを身にまとった璃奈ちゃんと、
せつ菜がしず子のもとへとやって来ます。
しず子を助けたい二人と、魔王・しず子との
真正面からのぶつかり合いになるのか――。
と、思っていたら上のシーン。
「ポカポカ」という効果音がマッチしそうな
ファンシーな対決となりました。
さて、ここでも愛さんは、
「説明しよう!」と璃奈ちゃんのスーツの
効能について説明を加えています。
前回の繚乱回でも少し触れましたが、
「説明しよう!」はタイムボカンシリーズの中で
用いられたのが最初のようです。
子供向けアニメで用いられるセリフに、
クレヨン描きとおぼしきこれまた子供っぽい背景。
この2つが表現しているのは、
第11話そのものの子供っぽさではないでしょうか。
凝った設定に対する急展開、
回収されない増殖高咲侑の謎、
決着が示されずに終わる対魔王決戦‥‥。
「カオス」などと言葉を濁すことはできますが、
要は的を射た話になっていないということです。
これらの背景やセリフなどの演出は、この回の
幼稚さを自ら表明してしまっているのです。
2. 結局は3次元に繋げたいのだね
さて、魔王との最終決戦に向けて、
同好会メンバーの特攻服の背中には
各員の名前がくっきりと姿を現します。
そしてかかる「繚乱!ビクトリーロード」。
確実に主人公たちの勝ちが決まった瞬間です。
さて、上の絵をよく覚えておいてください。
以下は「繚乱!ビクトリーロード」のライブ映像を
MV風にまとめた公式動画です。
この第11話での演出の元ネタは、
まず間違いなくこのMVにあるでしょう。
それを確認するため、曲冒頭シーンを見てみます。
優木せつ菜役(当時)の楠木ともりさんを、
クボタの左に配置し、あとは右に一人ずつずれると
第11話と全く同じ配置になりますね。
このLIVE MV自体がもちろん第11話に先行する
モノである以上は、このような演出の意味合いは
たった一つしかありません。
それは、
第11話を観たファンを、このLIVE MVを見るように
駆り立てることに他ならないでしょう。
もっと言ってしまえば、
3次元での声優ライブへと興味関心を向けさせる
ことが狙いにあるのではないでしょうか。
だからこそ、けろりら作画も
ここらで復帰させる必要があったわけです。
けろりら作画で劇場版を思い起こさせ、
劇場版を観たファンを7thライブへと駆り立てる。
そのような流れの中にあって、
「繚乱!ビクトリーロード」のLIVE MVは、
7thライブへのよき呼び水となってくれるわけです。
だから、インパクトさえあれば、
話の筋などは別段問題にならないのです。
それで実際のライブに興味が湧けばよいのだから。
‥‥上記のような話が、
単なる妄想の産物であることを祈るばかりです。
3. おわりに
過去記事もよろしくです!