【東京は医療崩壊の危機】不要な外出 やめて!!
東京の救急医が訴える現場の実情と、大切な人へのメッセージ。
これは私の友人の医師が2020年4月13日にFacebookに投稿したものです。
北海道出身、今は東京23区内の病院に勤務する救急医。
匿名を条件に転載の許諾を得ました。
緊急事態宣言発令地域の皆様と、全国の皆様へ。
ぜひお読みいただきたいと考え、公開します。
【4/15追記】本来は、医師の所属と実名が公開される方が信頼性が高いことは承知していますが、病院の一スタッフの判断で公開できない事情をご理解ください。
しかしながら、本文が機微情報に触れない範囲での公開を前提に作成されたものであることは、投稿した医師と筆者(私)で合意しています。
また、これが東京の一つの病院で特異的に起きていることではなく、あちこちで起きていることを示すいくつかの公開情報(学会の声明、現場の医師にインタビューしたニュース記事等)を記事の最後にまとめています。併せてご覧ください。
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医療現場と世間のズレに愕然
引き続き詳細はお話しできませんが、近況報告ならぬ心境報告です。
医療現場の現状と世間との認識のズレを強く感じています。週末、久々に緊迫した状況の続く院内から一歩外に出た際に、普通に人が行き交い、いつもと大きく変化を感じない商店街の風景に愕然としました。
新型コロナ肺炎では、若い方でも普通に死亡あるいは社会復帰不可能な状態にまで重症化している現実があります。劇的に治る治療方法なんてありません、治療中も呼吸が苦しく本当に苦しく辛い時間が続くわけです。家族は感染リスクから死目にも会えず大変悲惨です。
まさか自分が 大切な人が
重症化してしまったご本人たちも、自分がそうなるとは想像もしていません。みんな自分は大丈夫と思ってる。現実、全然大丈夫じゃない。明日は我が身だと捉えていただきたい。
自分は症状軽くても家族や友人、大切な人が発症されて苦しんでいらっしゃる方も少なくありません。大切な人を守るためリスクヘッジは絶対に必要です。
東京の救急医療はすでに崩壊
東京の医療、殊に救急医療が崩壊しているのは誰の目にも明らかです。コロナ肺炎疑いの患者は救急車を呼んだはいいが、どこの病院もコロナ用のベッドが足りなくなっている中で、たらい回しにあい、数時間搬送先が決まらず...最悪な結末も現実に起きてます。
また、コロナ感染者の増加により圧迫された医療機関、救急システムの枠組みの中では、普段は救われる命も今は救われないかもしれません。これが災害です。
今の願いは「感謝しなくてもいいので…」
医療者への感謝の気持ちは大変ありがたいですが、感謝しなくてもいいので不要な外出しないでください。本当にお願いします。
早く感染リスクが減った世の中になり、家に帰って、猫たちと旦那といつも通り暮らしたいですし、大切な家族や友人に会いたいし、三度の飯より大好きな海に行きたいです。
要らない外出するのだけ本当に勘弁してください。
本当にお願いしますね。
最後に、差し入れくださった皆様、重ね重ね感謝申し上げます。
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救急医のメッセージ(転載)は以上です。
見出しと太字処理のみ私の責任で追加し、それ以外は原文のままです。
緊急事態宣言7都府県の皆様に、私からもお願いです。
「#3密回避と接触8割減と外出1回」
お買い物は人混みを避けて。
在宅でお仕事できる方は在宅で。
それ以外の方、社会機能維持のために「今」必須のもの以外は仕事を止(と)めてください。
今は平時ではありません。緊急事態、災害です。
新型コロナだけではなく「普段は救われる命も今は救われない」かもしれない。その危機感を持ってください。
新型コロナと救急医療についての参考になる情報
【参考1】4月9日に日本救急医学会と日本臨床救急医学会が出した声明
https://www.jaam.jp/info/2020/files/info-20200409.pdf
および、これを報じる記事
📃「救急医療は崩壊の危機にあります」 日本救急医学会と日本臨床救急医学会が「COVID-19」に関わる現状と課題についての共同声明を発表
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2004/10/news120.html
📃「救急医療の崩壊実感」 急患治療に支障、学会声明
https://www.sankei.com/life/news/200411/lif2004110019-n1.html
📃救急医療「崩壊すでに実感」、受け入れ困難 2学会声明
https://digital.asahi.com/articles/ASN4B61NNN4BULBJ00W.html
【参考2】4月10日から数日の間の救急医の「悲鳴」
📃コロナ疑い続々、救急医療は悲鳴 「急患の命救えない」
https://digital.asahi.com/articles/ASN4C74GMN4CULBJ00C.html
📃50施設拒否の感染者も 忽那医師「崩壊始まっている」
https://digital.asahi.com/articles/ASN4F6426N49ULZU00T.html
【参考3】感染拡大が先行した北海道での経験
📃市立札幌病院“医療崩壊”の危機に直面していた
https://www.nhk.or.jp/hokkaido/articles/slug-n446d1b805e4f