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体験を共有することで、関係性がかわっていく。-なぜコミュニティでPJTをするのか?-
昔なじみが集まったとき、毎回恒例になる思い出話は、当時その瞬間に共有した感情をよみがえらせる。その瞬間にいたるまでのさまざまな背景をふくんで。
他人からしたらさっぱりその面白さがわからないような思い出話。
それはエピソード自体ではなく、そのエピソードで喚起される感情を共有しているからこそ面白さであり、自分たちにしかわからないからこそ面白く、何年たっても酒のつまみになるのだ。
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コルクラボというコミュニティで1泊2日100人規模の合宿をした。
会社で話せば「なんで(このくそ忙しい時期にわざわざ自分から苦労をして仕事以外で)そんなことしてるの?」と聞かれ、コルクラボのメンバーからも「たいへんそうだね、大丈夫?」そんな風に声をかけられることが多かった。
大変か大変じゃないかといえば、大変なときもあったし、物理的にみれば手を動かすことも多かったけどそれだけじゃなくて。そのたびにうまく自分の気持ちが言葉にならず「まぁね」みたいにもごもごとしていた。
プロセスでいえば楽しかったし、終わった今となっては学び多い取り組みだった。
4か月間それなりに時間をつかって「合宿をつくる」ということをやってみて、今そのもごもごをもうすこし言葉にしてみたいと思う。
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そもそもなぜわたしは春合宿に関わろうと思ったのだろう?
振り返ってみると、ちょうど1年前の春合宿はひとつのターニングポイントだった。
そのさらに半年前、コルクラボではじめての合宿が開催されていたのだけど、コミュニティに入ったばかりのわたしは1泊2日とかハードル高いな…息子を泊まりで夫に託すのもちょっと気まずいし…といろんな理由を言い訳に、参加する勇気がもてなかった。
だけど合宿のあとは(当たり前だけど)合宿ことでみんなが盛り上がり、合宿に行ったひとたちはすごく仲良くなっていて、いいなぁとちょっと寂しくなった。
そんなときに春合宿でワークショップをやってくれない?といひがしが声をかけてくれて、行く勇気がないことよりもワークショップやりたい!の気持ちが大きくてはじめて合宿に行くことを決めた(聖なる一歩!)
このときに見つけた「作り手は誰より楽しめる」という言葉は、この1年間何度もわたしの背中を押してくれた。
コルクラボで文化祭をしよう!となったとき、作り手として関わろうと思ってトークショーのプロマネに立候補をしたのは合宿の体験があったからだ。文化祭もまさに学生時代の文化祭のような熱気でただただ作るって楽しいと思った。
文化祭トークショー後の控室でズーニーさんが春合宿に来てくれることが決まりサディに「春合宿パッタイと一緒にやってよ!」と言われたとき、「やりたい!」と即答できたのも、作り手として合宿に関わったら絶対楽しいだろうなと思えるようになっていたからだ。
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「プロジェクト」には期限があり、ゴールがある。一定期間、時間やエネルギーを注ぐものになる。
結果的に、そこそこ狭めで濃いめな人間関係がうまれる。
そういう意味では中学の合唱コンクールや、高校の部活や大学の学祭なんかも似ているのかも。
それで、プロジェクトの面白さはプロジェクトを通しておきる会話とそこに生まれる人間関係なんじゃないかなと。
合宿当日にもハイライトがあたるエピソードがたくさんあるのだけれど、いま思い出して「あのときさ…」って盛り上がるのはきっと当日にいたるまでの些細な出来事たち。
別の打ち合わせだったのに合宿の話になってそこから渋谷まで歩きながら合宿運営の構想を語った道のり。
深夜のZOOMミーティング、そこからはじまった雑談のこと。
渋谷のキンコーズでズーニーさんからのワード2枚にわたる具体的な指示にこんなに資料印刷するのに緊張するのはじめてだねって言いながら大量印刷したときのこと。
とまらないSlackでの話し合いや「pti」という略称。
宿の下見で間違えて秩父鉄道のSLに乗っちゃって、到着が30分遅れたり降りたら追加で500円かかったこと。
うまくいったこともうまくいかなかったこともある。だけど、「たいへん」なときこそ、どうしようか?と話し合うことになる。
合宿をとおして、合宿をつくるメンバーのみんなとたくさんの話をした。話したり決めたりしなきゃいけないことはたくさんある。話題にはことかかない。
「プロジェクト」を言い訳に、自分を知ってもらい、相手を知る。プロジェクトをする前よりもちょっと関係性が深くなる。
それが、小さな聖なる一歩からはじまって「作り手」になるおもしろさにすっかりハマってしまったわたしが感じているプロジェクトのおもしろさで作るからこそ味わえることなんだと思う。
そんなことを前提に、合宿当日までにはほんとうにいろんなことがあったので、合宿に参加した人もそうでない人に学びのおすそわけとして起きたあれこれからわたしが合宿をとおして学んだことを何回かにわけて書いていけたらいいなと思います。
コミュニティの中でプロジェクトをする1番の楽しさは仲間との会話。todoだけ見たらなんでわさわざ仕事+αでそんなことするの?となるかもだけど、集まったり話す理由があって、プロジェクトを通してたくさんの会話ができて自分のことも相手のことも知る機会がうまれる。#コルクラボ合宿
— みたむらさやか (@rai527) March 24, 2019
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