「戦史の中の中国武術」を体現する人物としての戚継光
最近てんぐはHuluでよく見てる番組が、以前ヒストリーチャンネルで放送してた「世界の最強武術を体得せよ!」です。
古今東西の戦士階級の技術と武具と精神性、そして戦史について解説されているので、ファンタジーTRPGのユーザーにも強くオススメできます。
さて、こういう番組の中国編というか、「戦史の中の中国武術」を考えるならどういう切り口で臨むか。どの武将と戦いにスポットを当てるか。ちょっと考えてみました。
北宋王朝と太祖長拳の開祖である趙匡胤、も良いのですが、やはり武術家と将軍としての両者の面を組み合わせた人物という点で、ここは戚継光の名前を挙げたいです。
戚継光が面白いところは、兵法と武術の名手というだけでなく、倭寇鎮定のために徴募した民兵への訓練課程を作成できる戦技インストラクターでもあり、そしてその訓練課程が民兵を強化するだけでなく部隊としての規律や統制の強化にも繋がるという、様々な要素が連動していた点です。
こういうタイプの名将というのも、ちょっと珍しい気もします。
ちなみに、戚継光が軍に叩き込んだ戦技とその理念については、「中国武術史大観」が詳しいです。
あと、戚継光が生まれ育った山東という尚武の気風あふれる地域の視点から語られる歴史として、「山東武術螳螂拳」という本もあります。
まあ、どちらも良い値段するんですけどねえ。
こういう本は、地域の公立図書館におねだりするのが良いでしょう。
これぞ税金の有効活用です。