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てんぐの都知事選雑感~選挙という形で実践される民主主義

 都知事選の結果は下馬評通り小池知事が三選を決めたわけですが、これに加えて蓮舫候補の3位沈没にショックを受けました。
 あの石丸候補に負けるって、これは選対を担った立憲都連の責任問題だよなあ。この機会に、泉代表には徹底的にテコ入れを敢行してほしいです。具体的には、松原仁さんに土下座して都連幹事長職などの手土産も持って謝って復党してもらうとか。え? 現職はどうするって? 斬れ!(無慈悲)

 そうは言いつつ、最悪ではあっても、結果が出てしまえば割と冷静に物は見られるものでして、他の陣営についても色々と目を向けることができました。
 その中で注目したのが、「デジタル民主主義」をキャッチフレーズにした安野たかひろ陣営でした。

 このnote記事や、演説会に集まった選挙ボランティアとなるであろう支持者に対して「やってほしいこと」「できること」「やらないでほしいこと」のガイドラインを明示したという話を聞いて、愕然としました。
 チーム安野のこの体制づくりと選挙戦は、どぶ板とネットというメディアを組み合わせる、極めて正統派の選挙を行うためのものでした。
 その結果は、5位。国政政党や大口の資金源の支援もない泡沫候補のひとりと目されたチーム安野のこの結果は、まさに大善戦と言えます。
 翻って、蓮舫陣営、特に「東京の民主主義をアップデートする!」という意気込みを抱いた支持層は、どうだったのか。
 実際には「世間の声と空気」という有権者の生の、そしてもっとも敏感に掴んで合わせて然るべき反応すら拾えていなかった、自分たちのアップデートはおろか実のところは自らが民主主義を理解し実践することすらできていなかったのではないか。
 
そんなことを感じた衝撃に比べれば、石丸2位などという結果もどうでも良く見えてきます。
 蓮舫惨敗という結果は、そんな2010年代型の政治活動からの卒業を世間は非自民勢力に求めていると言えます。
 もし蓮舫選対がチーム安野の水準でボランティアや支持者の手綱を取り、路上でもSNSでも行儀を良くして組織的に動かせていれば、こんな結果にはならなかったでしょう。

 では、2010年代型を卒業した先の戦い方の具体例はなにか。それは石丸陣営の動画サイト発のポピュリズムではなく、チーム安野の選挙戦です。
「選挙という形で実践される民主主義」に対して検挙に学び、真摯に適応しているところを常に見せる。
 それを、政治家以上に支持者たちが自らに対して厳しく自問しつつ実践し続けるのが、やっとはじまった2020年代型の政治活動ではないでしょうか。

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