すれ違い
ささやかなすれ違いだったのかもしれません。
ですが、確実にあなたを傷つけた。
あなたの暖かな気持ちを裏切り、私を信じてくれている心をも裏切った。
だから、とても申し訳なく思ったのです。
寝ぼけていたあなたは、私の言い訳も、傷つけてしまった事への汚名挽回も許す事はありませんでした。
キスは拒まれ、共に寝る事もしたくない、と。
私は、あなたが許してくれるまで、起きている事にしました。
目覚めたあなたと話が出来て、あなたが私を許してくれたら、と。
私に出来る事は、そのくらいしか思い浮かびませんでした。
すれ違い。
しっかり目覚めたあなたは許してくれました。
しかし、私は忘れてはいけない。
細やかな心を持つあなたが、どのタイミングで寂しがり、傷ついてしまうか。
私は、あなたが悲しむ事が一番嫌なのだから。