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妖怪・ガムシロねだり

妖怪・ガムシロねだり。
それは、いつでもやってきます。

「わー!また来たぞ!妖怪ガムシロねだり!」
「えー…何でこのタイミングで…俺、今日ガムシロ5つ持ってんだけど…」

妖怪・ガムシロねだりは、少し荒い息遣いで話し掛けてきました。

「なあなあ。持ってんだろ、ガムシロ。くれよ。足りねえんだよ、糖分が」

妖怪・ガムシロねだりがまだ人間だった頃を知っている人は、彼を説得しようとします。
心配のあまり、罵る人もいました。

「この甘党が!お前の血糖値なんか知らねーんだよっ」
「悪い事言わないから、このへんで止めとけよ。今なら間に合うからさ」

妖怪・ガムシロねだりには、そんな話は耳に入りません。

「うるせえ!ガムシロくれよ!ああ、全然足りねえ!甘さをもっともっとくれよ!へへ…ガムシロ持ってんだろ…分かってるんだぜ。くれよ」

変わり果てた友人へ、悲しみの眼差しを向ける人もいました。

「お前…こっちに戻ってこれなくなるぞ。いいのかよ」

妖怪・ガムシロねだりは、不敵な笑みを浮かべます。

「へへ…甘ささえあれば俺は幸せなんだよ。なあ、くれよ。ガムシロ」

あなたの周りにも、いませんか。
妖怪・ガムシロねだり。

ほら、気が付くと後ろに…

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