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ロジカルシンキングのコツや考え方のご紹介(ロジカルシンキング#1)

以前、ロジカルシンキングのコツについて投稿(以下)したところ、ありがたくも数件の「スキ」を頂戴したため、思いつきで書き始めてみようと思います。

私は小さいころからロジカルシンキングを周囲から褒められることが多く、(逆に言えばそれ以外を褒められたことが殆どないのですが・・)職業においてもコンサルティングや経営企画など、論理的思考力を武器にする職種に就いてきた経験も踏まえて、読んでくださる方に少しでも有益な気付きを持っていただければと思っております。

私が小さいころから活用しているのはいわゆる「演繹法」や「三段論法」「三角ロジック」と呼ばれるものです。コンサル業界などでは、バーバラ・ミントさんが著された『考える技術・書く技術』という本が非常に著名です。

さて、簡単にですがその考え方を見てみましょう。三段論法というからには、3つの要素で構成されています。

A:大前提、常識
B:事実、起こったこと
C:言えること、結論

すべてはこのABCの三要素で決定されます。よくある誤解に、「AならばB、BならばC、ゆえにAならばC」というものがありますが、私は少し誤解を招きうる表現でもあると思っています(この辺りは追々・・)。

以上は論理の世界、ロジックの世界でのお話です。

さて、一方で、日本語でも英語でも同様なのですが、文章・言葉の世界では「〇〇なので、△△だ」のように、2要素のみで語られることがほとんどなのですね。これも当然で、原因と結果を、接続詞で結んで話すのはごく自然なことです。

ここで生じる問題が、文章の世界や話し言葉では演繹法、三段論法が織り込まれないということです。論理の世界は厳格なのに対して、言葉の世界はコミュニケーションですから、論理的な厳密性よりも、分かりやすさが優先されているんですね(その結果、論理的な妥当性が疑わしいような文章・言葉は巷に溢れていると感じます。このあたりも追々・・)。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、今日は簡単な論理構成(演繹法)の例を一つ挙げさせていただこうと思います。

駅でのアナウンス:「危ないですから黄色い線の内側までお下がりください」

内容として場全く当然のアナウンスで、違和感を持つ方はほぼ居ないかと思います。
ただ、論理構造としてはどのように成り立っているのでしょうか?先ほどのABCの枠組みに当てはめてみましょう

B事実:(黄色い線の内側にいると)危ない
C結論:黄色い線の内側までお下がりください

先ほどの通り、文章や言葉の世界では原因(理由)と結果の2要素のみで語られることが多いため、BとCしか見つかりませんでした。では、BとCを繋ぐA(大前提)は何なのでしょうか。

これは当たり前ですが、「駅で危ない状況に陥るのは、本人にとっても周囲にとっても避けるべき」であるということです。これは至極当然ですね。駅という公共性の高い場所で、ユーザーである本人の危険はもちろん、多くの人が集う駅で電車の通常運行を行うことは大切です。

改めて整理しますと、Aの大前提では元の文章では省かれますが、以下の論理構成であることが分かります。

A大前提:駅での危ない状況は、本人にとっても周囲にとっても避けるべき
B事実:(黄色い線の内側にいると)危ない
C結論:黄色い線の内側までお下がりください

今回は簡単な例でしたが、ロジカルシンキングを訓練するコツとしては、難しい本を読むよりも、普段当たり前に思っている文章や言葉の論理構成を紐解いていく作業が有効だと考えています。
今後いろいろなパターンをご紹介できればと思います。それではまた。

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