昼間の月
昼間の月が好き。
月は真っ暗な夜にとても目立った存在になる。
でも、月は昼間も見えている。夜に見える輝く黄色の月ではなく、白く儚い色をしている。
見ようと思った物しか見えないんだなと思う。
どうしても何かを見ようとしてしまう。ただそこにある物を見る、受け取る事はなかなかできない。
でも、そこにはたくさんの何かが見落とされてるように思う。
獣道の先に小さな花を見つけた時、イヤホンを外して鳥のさえずりが聞こえた時、昼間の月みたいだなと思う。
ふと何かが見えてくる、聞こえてくる、風を感じる。
そんな風にできたらこの星のこと、この国のことをとても好きになれそうな気がした。