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良いものだけを待つ

つい先月の事だが結構な時間がたったかのように感じる前回の盆シーズン。 いつもお世話になっているフカヤさん(自転車卸問屋)から借用していた、今年の年末辺りにリリースされるという噂のモデルGhisallo GE110を改めて振り返ろうと思う。 まずもってフカヤには自転車本体として以下の2つのオリジナルブランドが存在する。

GHISALLO(ギザロ) タリア別荘地としても知られる風光明媚なコモ湖を見下ろす、ギザッロ峠の頂上にある「サイクリストの聖地」 サイクリストの女神が祀られた教会「ラ・マドンナ・デル・ギザッロ」をリスペクトしたフカヤオリジナルのブランドです。
https://fukaya-nagoya.co.jp/make/ghisallo/


DAVOS(ダボス)
昔ながらのスタイルを継承するツーリングバイクのダボスは、スイスの山間にある景勝地、DAVOSに由来するフカヤオリジナルブランド。
https://fukaya-nagoya.co.jp/make/davos/

新しいブランドではなく古くからのサイクリストには慣れ親しんだ老舗ブランドであって、Ghisalloは比較的レーサー寄りのラインナップ、DAVODSはツーリング系とあって、大学生のツーリングバイクとしても人気がある。
そんな経緯も歴史もある2つのブランドが今完全リニューアルを行い、使用用途をさらに明確にしたうえで、最新トレンドを盛り込んだモデルとしてリリースラッシュとなっている。

標高2000m以上も気楽に行ける。
そうGE-110ならねっ!

その中で今回の記事ネタともなるのが「GE‐110」というGhisalloブランドからリリース予定のバイクになる。

GE=Ghisallo Enduranceの頭文字から来ているが、その名の通り長距離レーサーモデルとなっている。
記憶に新しい所ではサイクルモード2022のフカヤブースで真っ白なEndurance Rodebikeが展示してあったことを記憶している方も多いだろう。しかしながら当該イベントでの展示車両は試作バイク、所謂プロトタイプ(Gundam好きとしてはゾクゾクするが)であるが故に、市販予定の最終試作モデルとはかなり違う形であった。
今回借用できたバイクはまさに最終試作品という事で、かの著名サイクリストである三船雅彦氏がロンドン-エディンバラ-ロンドンにおいて使用し、素晴らしいリザルトを残したことでGE-110を知った方も多いと思います。

所謂一般サイクリストに毛が生えた程度の私の脚でどの程度GEを体感できるのか不安ではあったが、盆期間の間、乗れるタイミングはすべてGEに捧げて走ってきました。

ポジション出しはサクッと出てくれて助かる

前エントリーにもあるAttack299の前日に届いたGEを、近所でサクッとポジション出しを行い299に臨んだわけだが、意外や意外身体にフィットするのは早かった。299の序盤でサドル位置と高さは微調整したが、それ以外に不満という不満は感じなかった。
またこの借用期間において、299の峠3500mUPをはじめ、乗鞍岳、渋峠、斑尾高原と中央アルプスや北関東の山々を走り回って8000m近く登ってきたが、完成車重量が7㎏を切っている車重の恩恵で、登りが苦手な私でも自分比でかなり登れていると錯覚するほどに気持ちよく登れました。

不思議な感覚ではあるのですが、完成車で7㎏フラット、パーツを選べば6kg台も余裕で狙えるフレームだけに、重量が軽い事により「ヒラヒラ」と登る
かなーと思っていたのですが、GEはガッシリとした安定感が前面に出てきて、踏んだ分スゥーっと進んでいくため、左右にバイクを振ったりして軽く走るというよりは前に前に「スイスイ」登っていく感じです。

またこの感覚は平地でも見られ、荒川土手を巡行する際も低速や中速からの2次加速は特筆するほどの性能を体感できなかったが、速度維持については軽くペダルを回していればキープすることが出来、車速の上げ下げにさほど苦労しない感じです。クリテリウムやロードレースのようなアタックやダッシュには向いては居ませんが、一定のペースを刻み続けるような走り方には非常にマッチしていると思います。
これはEnduranceモデルとして設計されているGEならではの感覚ではないでしょうか。

ストレージについてはボトルネジはダウンチューブに一般モデル同様に設置されているが3か所用意されている為、スライド式のボトルゲージと組み合わせれば取付範囲はさらに広がります。
またダウンチューブ下にもネジが容易されているので、ツールバックやボトルを重心が低い所に設置できるメリットもあります。
残念ながらトップチューブ上にネジは用意されていないため、ブルべなどでトップチューブバックなどを使用している方はベルクロ留めとなってしまいますが、そのあたり最終製品版はどうなるのでしょうか。

ハンドルはポジションを語る上で、最重要案件

そして最後にここ最近のトレンドでもある一体型ハンドルであるが、このGEには採用されていません。空力やパッケージングを考えれば一体型ハンドルは魅力的なプロダクションであり、インパクトも十分です。実際に私もEddyMerckx525にて愛用していましたので、その恩恵は十二分に感じています。
しかしながら万人向けにポジションを提供するとなると、やはりある程度の自由度は必要になってきます。そうなると汎用ステムを採用し、体に合ったハンドル幅やスイープを選ぶことができる汎用ハンドル・ステムを使用できるメリットは計り知れません。
さらに今回はEnduranceモデルとなればポジションは何事よりも重視すべき事案になります。その自由度こそ一体型ハンドルを採用しなかった大きな理由と私は感じました。

さてこのフレーム、ステムハンドル、ピラーがついてかなりリーズナブルに市場に出てくるとも、名古屋から風の噂で聞いています。
最新プロダクションでトレンドど真ん中のGE-110、正式プレスリリース発表が待ち遠しいです。

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