輪唱のように寝るのが遅くなる⑤/栫伸太郎

シリーズ・現代川柳と短文NEO/195

 おやすみ。眠りにつく前に、ある有名な歌をなんとなく口ずさんだ。その数秒後にどこかでだれかがまったく同じ歌を口ずさんだだろう。わたしたちは輪唱をしたことになるが、それを認識できた者は、わたしたちじしんを含めてすら、ひとりもいない。

【きょうの現代川柳】
輪唱のように寝るのが遅くなる
/栫伸太郎

▼出典



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