テーブルに名刺だぜ「小津安二郎」/今田健太郎
シリーズ・現代川柳と短文NEO/166
小津安二郎。その作品の画面はどこまでも作りものである。むろん、どんな映画も作りものではあるが、小津のそれは、はっきり言えば、アニメ的な意味での作りものである。素材に生身の役者がありはするが、あれはアニメ的な作為だらけの画面だ。だからこそわたしは、すべての小津作品が真の意味でアニメ化されるといいなと思っている。ロトスコープでなく、手描きで。つまり、アニメ的な実写作品を、改めてアニメに召喚しなおす試み。これはおもしろいものが観られる。
【きょうの現代川柳】
テーブルに名刺だぜ「小津安二郎」
/今田健太郎
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