気を抜くと聳えちゃうので浴びていた/栫伸太郎

シリーズ・現代川柳と短文NEO/264

 世の中にはそびえたい者とそびえたくない者がいて、どちらの人生も思いどおりにいかない。そびえたい者ほどそびえられないし、そびえたくない者ほどそびえてしまう。これは、たとえば、いまそびえている人がほんとうにそびえたかったのかどうか定かではないということだ。だから、未来のあなたがそびえていても、あるいはそびえていなくても、わたしたちは心から祝福することはできない。

【きょうの現代川柳】
気を抜くと聳えちゃうので浴びていた
/栫伸太郎

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