他界した人もあとから来るといい/暮田真名

シリーズ・現代川柳と短文NEO/110

 夜中だというのに定員オーバーはあきらかでバスには乗れなかった。無事に乗りこんだ乗客たちがわたしを見おろす。なぜかその目にわたしは写っていない気がした。つぎのバスの時間を調べようとバス停の時刻表を見ると真っ白。仕方なく手書きでそこに1分後の時刻を書き足すと、 すぐにたくさんのバスがやってきた。でも、目当てのバスは無かった。

【きょうの現代川柳】
他界した人もあとから来るといい
/暮田真名

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