脱皮してたら真顔になった/暮田真名

シリーズ・現代川柳と短文NEO/214

 だれだっていつだって真顔になる。ありふれたものだ。じつはそのありふれたものを特別にするために脱皮はあった。きのうと同じ世界であってもギターが弾ける自分から見た世界とギターが弾けない自分から見た世界がまるでちがう見えかたをするように。むろん、ほんとうはどちらの世界も同じだけ特別なはずではある。だってさ、いまのそれってそもそも同じ世界なわけだし。

【きょうの現代川柳】
脱皮してたら真顔になった
/暮田真名

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