川という一日なのでうなずける/今田健太郎

シリーズ・現代川柳と短文NEO/168

 文明は川のそばに発展したが、川のほうはそれを忘れているからときどき人間のほうで思い出させてやらなくてはいけない、というのがこの祭りの発端だと老人は言った。祭りのあいだ、人々はめいめい1本の川になる。川だから、混ざりあってひとつの大きな流れになることもある。中には運河になる者もいたりして壮観だ。

【きょうの現代川柳】
川という一日なのでうなずける
/今田健太郎

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