虹に連んでいる肉鰭類/栫伸太郎

シリーズ・現代川柳と短文NEO/265

 虹の根元は澄んだ湖で、そこではシーラカンスたちが優雅に泳いでいました。ぼくは興奮して一匹一匹に名前をつけていましたが、十八匹目でやめました。そんな絵日記を読んだわたしの目から大粒の雫が落ちた。雫は湖面に落ちて波紋を起こし、映りこんでいた虹はぼやけてしまいました。

【きょうの現代川柳】
虹に連んでいる肉鰭類
/栫伸太郎

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