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#12 気になるニュース⑤/GEC 1on1

2023.05.24
2023年前期に留学生のチューターをしています。留学生と1on1で学んだ記録をしていきます。
週2回1on1の時間をとっていますが、毎回留学生と気になるニュースをシェアして、日本語で紹介し合う時間をとっています。


石井の#気になるニュース

広がる教育格差「最後の手段」に手をつける家庭が増えている…高収入なら塾代など大幅増の一方で

コロナ禍や、ロシアによるウクライナ侵攻、円安(えんやす)の原因で物の値段が高くなることで、家計(家で生活していくためのお金)がきびしくなってきています。そして、結果的に子供たちの教育にも格差(かくさ)が広がってきています。
総務省(そうむしょう)の2022年の家計調査(ちょうさ)によると、塾代など「補習教育(ほしゅうきょういく)」の費用がコロナ前の2019年と比べ、収入の多い家庭では増加したのに対し、比較的(ひかくてき)に少ない家庭では、減少する傾向がありました。
物の値段が高いことが続いているため、さらに、格差が拡大することが心配されています。

こどもの勉強の場が制限をうける
経済的に困っている家庭の子供たちのために無料で学習会を開いている「認定NPO法人キッズドア」という団体があります。キッズドアが2022年11月、支援している家庭を対象にした調査によると、「家計維持(いじ)のために出費(しゅっぴ)を減らしている項目(複数回答)」は、「教育費」が25%でした。「物価上昇(ぶっかじょうしょう)による子供の学びや生活の変化」では、「参考書(さんこうしょ)や本の購入を減らした」が37%、「塾や習い事をやめた」は18%になりました。

大学進学ではなく、就職を選ぶ
総務省の調査でも、2022年の2人以上の家庭の教育に支払うお金では、年収200万円以上、550万円未満の家庭で塾などの「補習学習」が2019年に比べて減少しました。一方で、年収1250万円以上1500万円未満では60%も増え、年収1500万円以上は44%増えました。
※日本の平均年収は564.3万円、中央値は440万円、お父さん・お母さんがどちらも働く共働きの家庭では820.2万円でした(2021年)
参考 世帯年収の平均はいくら?共働き、30代・40代など世帯別に解説
進路を大学進学から就職に変更する高校生も少なくはありません。教育費を減らすことは最後の手段、それをやらなければならない家庭が増えていて、その家だけでなく日本にとっても失うものが大きいと指摘されています。

習い事にも影響
教育格差は学力だけの問題ではなく、習い事など体験学習(たいけんがくしゅう)にも影響が出てきています。
「公益財団法人(こうえきざいだんほうじん)チャンス・フォー・チルドレン」が小学生の保護者(ほごしゃ)を対象に調査をしました。これによると、物の値段が高くなっているために、習い事やキャンプや動物園に行く機会が「減った」と答えた割合は、年収300万円未満が30.8%で、年収600万円以上の2倍になりました。体験活動に1年間で使うお金は、年収300万円未満では3万8363円だったのに対して、年収600万円以上は10万6674円と約3倍の差がありました。

体験学習が少なくなると、やる気や自己肯定感(じここうていかん、自分自身をいいものとして認めること)などに影響することが心配されています。

きづき

韓国では受験生の大学進学に向けた競争がとても激しいと聞きましたが、日本では勉強したくても出来ない家庭が増えてきていることが分かりました。一つの家庭の中の問題ではなく、年収が少なく物価が高くなったことに対応できない多くの家庭が困っていることなので日本全体として取り組まなければならない課題だと思いました。日本で子供が少なくなってきているからこそ、その子供たちを社会全体で大切に育てていく仕組みができたらいいなと感じました。

留学生の#気になるニュース

4月26日の1on1で気になるニュースのシェアした際に、石井が日本の民間宇宙船のニュースを紹介したことから、韓国の民間宇宙開発の事例を紹介してくれました。

ヌリ号,午後6時24分に打ち上げ予定···初の「宇宙飛行士」を乗せて宇宙へ

 大韓民国が独自開発した韓国型発射体ヌリ号(KSLV-Ⅱ)が今日,3回目の宇宙飛行に乗り出す。
特に1次と2次発射がヌリ号の性能を確認するための試験発射だったとすれば、今回の発射は実際に宇宙任務を遂行する「宇宙飛行士」たちを乗せて宇宙に向かうことになる。
24日、科学技術情報通信部と韓国航空宇宙研究院によりますと、ヌリ号は前日全羅南道高興の羅老宇宙センター第2発射台に起立·固定を完了し、打ち上げを待っている。
ヌリ号の発射時間は24日午後6時24分頃になると予想され、成功的に飛行が行われれば高度550kmで実用級衛星8基を軌道に乗せることになります。
昨年6月のヌリ号打ち上げ成功に続き、今回の3回目の打ち上げまで成功すれば、民間企業が初めて参加して成功したロケット打ち上げ、実用衛星を初めて打ち上げた独自発射体商用化の初事例として記録される予定です。

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