もうその話はしないで欲しい
「もうその話はしないで欲しい」と夫に言えた。
夫はいわゆる児童虐待を受けて育った人だ。結婚するとき、まさか温和(にみえる)義両親(おもに義父)がそういう人たちだったとはつゆ知らず、結婚後に聞かされて信じられなかった。
子どものころに義父から受けた仕打ちと、庇ってくれなかった義母への恨みを引きずっていた夫は、わたしという話し相手ができたことで、一気に話し始めたのだ。
それは結婚して間もなくしたころに始まり、すでに二十年以上。
さすがにわたしも疲れた。
それに、夫は昨年のお盆に義