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ハイレベル理系数学~7~
このシリーズは、河合塾の「ハイレベル理系数学」の解答/解説に注釈をつけて、解りやすくしたものです。元の「ハイレベル理系数学(三訂版)」を見ながらでないと、このnoteだけでは何のことを書いてるか解らないです。
例題19
【解答1】
$${x}$$軸で接するので、$${x^3+ax^2+bx+c=0}$$の解は重解を1つ持つ。
$${y=x^3+ax^2+bx+c}$$と$${y=d}$$の交点の$${x}$$座標が連続した3つの整数だから、$${x^3+ax^2+bx+c-d=0}$$の解が連続した3つの整数。
$${x}$$と$${x^2}$$の係数比較であるから定数項は関係しない。
例題20
【解答1】
$${xf(x)>x}$$だから両辺を$${x}$$で割ると$${f(x)>1}$$
$${\displaystyle xf(x)=\int_0^x f(x)dt >∫_0^x f(t)dt ≧x}$$
【解答2】
$${\displaystyle \frac{dF(x)}{dx}=f(x)}$$として、$${ \displaystyle f(x)=\lim_{h→0}\frac{F(x+h)-F(x)}{h} }$$ だから、$${ x }$$を$${ 0、h }$$を$${ x }$$に置き換えると、$${\displaystyle f(x)=\lim_{x→0}\frac{F(x)-F(0)}{x}、F(x)-F(0)}$$は$${∫_0^x f(t)dt}$$。
【解答3】
平均値の定理、$${\displaystyle f(x_1)=\frac{1}{x-0}・∫_0^x f(t)dt }$$。
例題21
(1)
$${h(x)}$$も$${f(x)}$$も$${x^n}$$の係数が1だから、$${h(x)-f(x)}$$には$${x^n}$$の項がない。
$${h(x)=f(x)+g(x)}$$だから$${h(x)^2=f(x)^2+2f(x)g(x)+g(x)^2}$$。
(2)
$${n}$$次の多項式$${f(x)}$$は$${n}$$個の解をもつ。
$${f(x)=0}$$の解が区間$${(-1,1)}$$の範囲で$${p}$$個または$${q}$$個の解を持つと仮定したので、$${Q(x)}$$は$${-1 < x < 1}$$で符号が変わることがない。もし符号が変わるならば、$${Q(x)=0}$$になる$${x}$$が存在することになり、$${f(x)=0}$$の解が$${p}$$個または$${q}$$個でなくなる。
$${Q(x)}$$が$${x}$$の値にかかわらず定符号ならば、$${f(x)}$$の符号は$${(x-α_1)(x-α_2)…(x-α_l)}$$の符号と一致するから、$${f(x)・(x-α_1)(x-α_2)…(x-α_l)}$$は定符号か$${0}$$。
$${g(x}$$)の次数が$${n}$$より小さいのが与えられた条件。
$${(-a,a)}$$の積分区間で$${f(t)}$$が$${t}$$の値によって符号が変化しない定符号であれば、$${f(t)}$$と$${t}$$軸に囲まれた面積が打ち消し合って$${0}$$になる要素がないから、$${\displaystyle \int_{-a}^a f(t) dt }$$は$${0}$$にならない。
$${f(x)・(x-α_1)(x-α_2)…(x-α_l)}$$が$${-1 < x < 1}$$の範囲で$${x}$$の値によって$${0}$$になるときがあっても符号が逆になることがないなら、$${\displaystyle \int_{-1}^1 f(x)・(x-α_1)(x-α_2)…(x-α_l) dx =0}$$になることなないのだから、$${\displaystyle \int_{-1}^1 f(x)・(x-α_1)(x-α_2)…(x-α_l) dx ≠0}$$である。
$${n}$$次の多項式$${f(x)=0}$$の解が$${n}$$より少ないとすると、矛盾が生じるので、$${n}$$次の多項式$${f(x)}$$は$${n}$$個の解をもつと言える。
例題22
【解答1】
体積を求める図形は、$${\rm{PQ}}$$を半径とした円を底面とた高さ$${\rm{OQ_0}}$$の立体から$${\rm{△OAQ_0}}$$を$${l}$$のまわりに回転した円錐を除いたもの。
$${\rm{PQ}}$$を半径とした円を底面とた高さ$${\rm{OQ_0}}$$の立体の体積は、底面積が$${\rm{PQ}$$によって決まる関数であるから、底面積を高さの関数としてこれを高さで積分して求める。
$${z,y,x}$$のマイナス側にも同じ図形ができる(対称性)。
$${\displaystyle \rm{OA=1、AC}=\frac{1}{\sqrt{2}} }$$だから、$${\rm{△OAC}$$の面積は$${\displaystyle \frac{1}{2\sqrt{2}}}$$
$${\displaystyle \rm{OC}=\sqrt{\left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)^2+\left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)^2+\left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)^2}=\sqrt{\frac{3}{2}} }$$、$${\rm{△OAC}}$$の面積は$${\displaystyle \frac{1}{2\sqrt{2}}}$$で$${\rm{∠CQ_0A}}$$が直角だから面積から逆算して$${\displaystyle \rm{Q_0A}=\frac{1}{\sqrt{3}}}$$。
$${\displaystyle \rm{OA=1,Q_0A}=\frac{1}{\sqrt{3}}}$$より三平方の定理で、$${\displaystyle \rm{Q_0O}=\sqrt{\frac{2}{3}}}$$。
【解答2】
$${ \overrightarrow{ \rm{PQ}}}$$は、$${ \overrightarrow{ \rm{OQ}}- \overrightarrow{ \rm{OP}} }$$
$${l}$$と$${\rm{PQ}}$$が直角だから$${\vec{e}}$$と$${ \overrightarrow {\rm{PQ}} }$$の内積が$${0}$$。
$${P}$$が$${l}$$の周りを1回転する。
$${t=\rm{OH}・\cos(∠COA)}$$。
$${\displaystyle \rm{OA=1、OC=}\frac{\sqrt{3}}{\sqrt{2}}}$$だから、$${\displaystyle \cos(\rm{∠COA})=\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}}}$$。
$${\rm{OH=OP\sin(∠POH)、OP=1}}$$
$${\rm{∠POH}}$$は$${\rm{△OHP}}$$において、$${\displaystyle \rm{∠HOP}=\frac{π}{4}-θ,∠OHP=\frac{π}{2} }$$だから、$${\displaystyle π-\left(\frac{π}{4}-θ\right)-\frac{π}{2}=θ+\frac{4}{π}}$$。
【解答3】
点$${\rm{A}}$$と$${l}$$との距離は、$${l}$$上の$${\rm{O}}$$からの距離を$${t}$$として、三平方の定理で$${\sqrt{1-t^2}}$$。
体積は底面積を高さで積分する。
問58
定積分の結果は定数。
解と係数の関係。$${\displaystyle α+β=\frac{一次の係数}{二次の係数}、αβ=\frac{定数}{二次の係数} }$$。
$${\displaystyle \frac{1}{6} }$$公式。
$${ (β-α)^3=1⇔(β-α)=1 }$$。
問59
$${ (t-α)(t-β)=(t-α)\{t-α-(β-α)\} }$$。
問62
【解答2】
二階微分の正負で凸の向きが解る。
【解答3】
$${\displaystyle 2∫_0^x f(x)dx≦∫_0^{x+y}f(x)dx+∫_0^{x-y}f(x)dx⇔ }$$
$${\displaystyle ∫_0^x f(x)dx-∫_0^{x-y} f(x)dx≦∫_0^{x+y}f(x)dx-∫_0^x f(x)dx⇔ }$$
$${\displaystyle ∫_0^x f(x)dx+∫_{x-y}^0 f(x)dx≦∫_0^{x+y} f(x)dx+∫_x^0 f(x)dx⇔ }$$
$${\displaystyle ∫_{x-y}^x f(x)dx≦∫_x^{x+y}f(x)dx }$$
問63
$${f(x)-h(x) }$$は接点で$${0 }$$になるので、この接点の$${x }$$座標を$${α,β,γ,δ }$$とすると、$${f(x)-h(x)=a(x-α)(x-β)(x-γ)(x-δ) }$$と表される。$${h(x) }$$は1次関数だから$${f(x)-h(x) }$$は4次関数で、4次の項の係数は$${f(x) }$$と同じになる。また、2点で接するので、$${γ=α,δ=β }$$で、$${f(x)-h(x)=a(x-α)^2(x-β)^2 }$$
$${g(x)-h(x) }$$も接点で$${ 0}$$になるので、この接点のx }$$座標を$${α,β }$$とすると、$${g(x)-h(x)=-b(x-α)(x-β) }$$と表される。$${h(x) }$$は1次関数だから$${g(x)-h(x) }$$は2次関数で、2次の項の係数は$${g(x) }$$と同じになる。
$${f(x) }$$と$${g(x) }$$の共有点を調べるには、$${f(x)-g(x)=0 }$$の解を検討する。
$${f(x)-h(x)-(g(x)-h(x))=f(x)-g(x) }$$
$${f(x)-g(x)=0 }$$の解が$${α,β }$$以外になるときは、$${\displaystyle (x-α)(x-β)+\frac{b}{a}=0 }$$が$${α,β }$$以外の解を持つ。
$${b }$$が$${0 }$$だと$${g(x) }$$は2次関数にならないから$${b≠0 }$$、よって$${\displaystyle \frac{ b}{a}≠0 }$$。
$${\displaystyle (x-α)(x-β)+\frac{b}{a}=0 }$$において、$${\displaystyle \frac{b}{a}≠0 }$$ならば、解は$${α,β }$$にはならない。
$${\displaystyle (x-α)(x-β)+\frac{b}{a}=x^2+(α+β)x+αβ+\frac{b}{a} }$$
問64
【解答1】
線分$${\rm{PQ}}$$上の点を$${\rm{X}}$$とする。点Rは$${\rm{X}}$$の$${z}$$座標が$${h}$$のときである。
$${ \overrightarrow{ \rm{PQ}}=\overrightarrow{ \rm{OQ}}-\overrightarrow{ \rm{OP}}=(\cosθ,\sinθ,0)-(p,0,1)=(\cosθ-p,\sinθ,-1) }$$
$${ \overrightarrow{ \rm{OX}} }$$は、$${ \overrightarrow{ \rm{OP}}(p,0,1)}$$と$${ \overrightarrow{ \rm{PQ}}}$$の$${t}$$倍の和であるから、$${(p+t(\cosθ-p),t\sinθ,1-t)}$$
平面$${z}$$は$${xy}$$平面に平行。点$${\rm{R}}$$の座標は$${ (p+t(\cosθ-p),t\sinθ,1-t)=(x,y,h) }$$。
【解答2】
点$${\rm{P}}$$と$${x}$$軸で作る三角形と点$${\rm{P}}$$と直線。$${z=h}$$で作る三角形は相似で、相似比は高さの比でだから、$${1:1-h}$$。
$${\rm{P}}$$が$${\rm{A}}$$にあるとき$${\rm{M}}$$は$${x=0}$$で、$${\rm{P}}$$が$${\rm{B}}$$にあるとき$${\rm{M}}$$は$${x=h}$$。
問65
【解答1】(1)
直円錐面$${S}$$の方程式は、点$${\rm{Q}$$における$${x、y、z}$$の関係式
相似形だから、$${1:\rm{HQ}=}$$$${2:2-z}$$
$${\rm{HQ}}$$の長さは、$${\sqrt{x^2+y^2}}$$であり、$${\displaystyle \frac{1-z}{2}}$$でもある。
回転体の体積は回転面の面積を回転面に垂直な長さ$${t}$$で積分する。
回転体は$${yz}$$平面で対象だから、$${t=0}$$から$${1}$$までで積分して、$${2}$$倍する。
回転体の半径が$${t}$$の値によって異なるし、その関数もある点で異なる。
$${\rm{T}}$$の位置によって、$${x}$$軸から遠い点が$${\rm{A}}$$と$${\rm{B}}$$で入れ替わるので、その位置を調べる。
$${\rm{TR}^2}$$を$${z(=2-2t)}$$の関数で表現して、$${\rm{TB}}$$$${(=f(2-2t))がTA(=f(0))}$$より長くなる$${z}$$を求める。
$${\displaystyle z=\frac{4}{5}}$$のとき$${\displaystyle t=\frac{3}{5}}$$。
$${t}$$が$${\displaystyle \frac{3}{5}}$$までは$${\rm{TB}}$$のほうが長いからこれを半径とし、$${t}$$が$${\displaystyle \frac{3}{5}}$$より大きいときは$${\rm{TA}}$$を半径としてた回転面の面積を積分する。
【解答1】(2)
原点$${\rm{O}}$$に、円錐の頂点をおく。$${\rm{△ABO}}$$が円錐の断面。
$${\rm{OA}}$$は三平方の定理で$${\sqrt{1^2+2^2}=\sqrt{5}}$$
$${\rm{OP^2=OC^2+CP^2、PH=OQ}}$$
$${\rm{QP}}$$を半径として回転面を$${z}$$で積分する。積分範囲は点$${\rm{B}$$までだから$${z}$$は$${l}$$まで。
求める体積は、$${\rm{△OAB}}$$を$${z}$$軸周りに回転させた図形だから、底面積の半径を$${b}$$、高さ$${l}$$とする円錐を除く。
【解答2】(1)
$${z}$$軸方向に底面、$${x}$$軸方向に高さを持つ円錐と、これから半径$${1}$$の球のはみ出た部分を足す。
回転軸が$${x}$$だから球の体積は底面の半径$${z}$$の$${2}$$乗は$${1-x^2}$$として高さ$${\displaystyle \frac{3}{5}}$$から$${1}$$まで積分する。
円錐は半径が$${ー2x+2}$$で、これを高さ$${\displaystyle \frac{3}{5}}$$から$${1}$$まで積分する。
問66
$${\displaystyle \rm{∠OQH=π-∠QHO-∠QOH、∠QHO=\frac{π}{2}}}$$だから、$${\displaystyle \rm{∠OQH=\frac{π}{2}-∠QOH}}$$。
$${\displaystyle \rm{∠QPO=πー∠PQO-∠QOH、∠PQO=\frac{π}{2}}}$$だから、$${\displaystyle \rm{∠QPO=\frac{π}{2}-∠QOH}}$$。
$${V_D}$$は、底面積の半径を$${\rm{QH}}$$とし高さを$${\rm{HP}}$$とする円錐から$${V_K}$$を引いたもの。
問67
【解答1】(1)_2
$${\rm{∠NAM=60°}}$$
$${\displaystyle \rm \overrightarrow{ AB}=B\left(0,\frac{1}{2},\frac{1}{\sqrt{2}}\right)-A\left(\frac{1}{2},0,0\right)}$$
$${\rm QK=KP }$$よって$${ \rm QP=2KP=}$$$${2y}$$、$${ \rm SL=LP }$$よって$${\rm SP=2LP=}$$$${2x}$$
【解答1】(3)
中空の体積を求めるので、回転面の最小半径を求めるが、最小半径は$${z}$$の値によって、$${ \rm TL}$$と$${ \rm TR}$$が入れ替わる。
$${\displaystyle \rm \overrightarrow{ AN}=\left(-1,0,\frac{1}{\sqrt{2}}\right) }$$
$${ \rm TK=TL}$$のとき$${\displaystyle z=\frac{1}{2\sqrt{2}}}$$
【解答2】(2)
$${ \rm△NBM}$$についても同じことが言えるので、中空となる円錐は2つできる。