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ハイレベル理系数学~6~
このシリーズは、河合塾の「ハイレベル理系数学」の解答/解説に注釈をつけて、解りやすくしたものです。元の「ハイレベル理系数学(三訂版)」を見ながらでないと、このnoteだけでは何のことを書いてるか解らないです。
例題17
【解答1】
$${ f(x)=(x-α)(x-β)(x-γ)=\{x^2-(α+β)x+αβ\}(x-γ)=x^3-γx^2-(α+β)x^2+(α+β)xγ+αβx-αβγ }$$。
$${ f'(x)=3x^2-2γx-2αx-2βx+αγ+βγ+αβ=(x-γ)(x-α)+(x-β)(x-α)+(x-β)(x-γ) }$$。
$${ g(0) < 0 }$$で$${g(α)>0}$$だから、$${0<x<α}$$の間に$${g(x)=0}$$となる点が存在する。
【解答2】
$${\displaystyle f(x)+xf'(x)=0⇔f(x)=-xf'(x)⇔\frac{-f(x)}{x}=f'(x)⇔\frac{-1}{x}=\frac{f'(x)}{f(x)} }$$。
$${\displaystyle \frac{f'(x)}{f(x)}=\frac{-1}{x}、\frac{f'(x)}{f(x)}=\frac{1}{x-α}+\frac{1}{x-β}+\frac{1}{x-γ} }$$だから、$${\displaystyle \frac{1}{x-α}+\frac{1}{x-β}+\frac{1}{x-γ}=\frac{-1}{x}⇔\frac{1}{x}+\frac{1}{x-α}+\frac{1}{x-β}+\frac{1}{x-γ}=0 }$$。
【解答3】
$${ y=xf(x) }$$が異なる$${x}$$で同じ$${y}$$の値を取るとき、$${\displaystyle \frac{dy}{dx}=0 }$$となる点がそれぞれの異なる$${x}$$の間に存在する。ロルの定理。
$${y=xf(x)}$$は$${x=0}$$のとき$${y=0}$$だから原点を通る。
例題18
【解答1】
$${\rm{A}}$$点の$${y}$$座標が$${\sqrt{3}}$$で$${z}$$座標が$${1}$$だから、辺の比が$${1:2:\sqrt{3}}$$の直角三角形になっているので、$${\rm{A}}$$点は$${xy}$$平面から仰角$${30°}$$。
$${\rm{A'}}$$は$${x}$$座標は$${\rm{A}}$$と同じで、$${y}$$座標が$${\rm{A}}$$点の$${x}$$軸からの長さで$${2、xy}$$平面上だから$${z=0}$$
曲線$${y=\sqrt{x}}$$上の点B'は、$${x=t^2}$$として$${(t^2,t,0)}$$。
$${\rm{B'}}$$を$${x}$$軸を中心に$${30°z}$$方向に回転させた座標は、$${x}$$軸が中心だから$${x}$$座標は変らない。$${z}$$方向が高さだから$${z=\sin30°}$$
$${x=a}$$における法線の傾きは$${\displaystyle \frac{-1}{f'(a)}}$$、点$${(a,b)}$$における傾き$${α}$$の直線の方程式は$${\displaystyle y-b=α(x-a)、f'(x)=\frac{1}{2}\left(x^{-\frac{1}{2}}\right)}$$
【解答2】
平面の方程式$${ax+by+cz+d=0}$$、原点を含む平面では$${(0,0,0)}$$を代入して$${d=0}$$。
$${x}$$軸と$${\rm{A}}$$を含む平面の方程式は、$${x}$$軸を含むから$${x}$$の係数$${a=0、\rm{A}}$$点を代入して$${\sqrt{3}b+c=0}$$よって、$${c=1}$$のとき$${\displaystyle b=-\frac{1}{\sqrt{3}} }$$。
$${\displaystyle -\frac{1}{\sqrt{3}}y-z=0⇔z=\frac{1}{\sqrt{3}}y }$$。
【解答3】
$${ \left(y-\sqrt{3}\right)^2+(z-1)^2=y^2-2\sqrt{3}y+3+z^2-2z+1=y^2+z^2-2\left(\sqrt{3}y+z\right)+4 }$$。
問51
【解答1】
$${ f'(x)=0 }$$のときの$${ x}$$を求める。
$${ f'(x)=(x-b)(x-c)g(x)=0}$$だから、$${ b、c}$$は解。
$${ g(x)=(x-b)(x-c)+2(x-a)(x-c)+3(x-a)(x-b)=0}$$の解が$${ α}$$と$${ β}$$のとき$${ x^2}$$の係数が$${ 1+2+3=6}$$だから、$${ g(x)}$$は$${ 6(x-α)(x-β)}$$に因数分解できる。
【解答1】の別解
$${x=a,b,c}$$で$${f(x)}$$が$${0}$$になるから、$${x=a}$$と$${b}$$の間、$${x=b}$$と$${c}$$の間に極値をとる。
$${f'(x)=(x-b)(x-c)^2\{(x-b)(x-c)+2(x-a)(x-c)+3(x-a)(x-b)\}}$$だから、$${x=b,c}$$のとき接線の傾きが0になる。
$${x=a}$$と$${b}$$の間、$${x=b}$$と$${c}$$の間に極値をとり、かつ、$${x=b,c}$$のとき接線の傾きが$${0}$$だから、$${x=b}$$で極値をとる。よって、$${a<b<c}$$だから$${b=0}$$。
$${f(x)}$$が極値になるときの$${x}$$は$${f'(x)=0}$$の解だから、$${f'(x)=0}$$は$${x=-1,0,1}$$が解になるので、$${f'(x)=α(x+1)x(x-1)(x+β)(x+γ)}$$と言える。
$${f'(x)=(x-b)(x-c)^2\{(x-b)(x-c)+2(x-a)(x-c)+3(x-a)(x-b)\}=α(x+1)x(x-1)(x-β)(x-γ)=0}$$、ここで$${b}$$と$${c}$$が解であることは明らかだから、$${β=γ=c}$$と言える。仮に$${β=b、γ=c}$$とすると、$${c}$$は$${f'(x)=0}$$の重解だから、$${-1,0,+1}$$のいずれかにならなければならないので、不適。
【解答2】
$${x=a,b,c}$$で$${f(x)}$$が$${0}$$になる。$${x=0}$$で極値をとるから$${a<b<c}$$なので$${b=0}$$、よってこれを$${f(x)}$$の式に代入する。
問52
【解答1】
表面積は$${xy、yz、zx}$$が2面ずつある。
【解答2】
$${x、y、z}$$を$${3}$$次式の解とみる。$${x+y+z}$$は二次の項の係数、$${xy+yz+zx}$$は一次の項の係数、$${xyz}$$は定数項。
問53
$${ x^2+a^2(x^3-x)^2=r^2⇔x^2+a^2(x^6-2x^4+x^2)=r^2 }$$ここで$${x^2=t}$$とおくと、$${t+a^2(t^3-2t^2+x^t)=r^2⇔a^2t^3+2a^2t^2+(a^2+1)t=r^2}$$。
導関数の判別式が正になれば、もとの関数は極値を持つ。
問54
点$${(X,Y)}$$における傾きが$${α}$$の直線の方程式は$${y-Y=α(x-X)}$$
$${f(x)=x^3x=p}$$における接線の傾きは、$${f(x)=x^3+ax+1}$$として$${f'(p)=3p^2+a}$$。
$${C}$$と$${C}$$の接線との交点は、$${C}$$の方程式$${y=x^3+ax+1}$$と$${C}$$の$${\rm{P}}$$点での接線$${y-p^2-ap-1=(3p^2+a)(x-p)}$$の連立方程式の解なので、解の一つを$${x=q、y=q^3+aq+1}$$とおくと、連立方程式の解は$${C}$$と$${C}$$の接線との交点なので、$${p}$$と$${q}$$であり$${p}$$は接線だから重解になる。
3解の和は、二次の項の係数。与式には二次の項がない。
点$${\rm{P}}$$と点$${\rm{Q}}$$における接線の傾きが直交しているので、この積が$${-1}$$になるから、$${(3p^3+a)(3q^3+a)=-1}$$。
$${p^2}$$が存在する条件は判別式が$${0}$$または正、式②の定数項が正だから解は同符号、また$${p^2}$$が正でないと$${p}$$が実数にならないから、②の二次の項が負にならなければ、②の解は正の数にならない。
②の判別式が正のとき、$${p^2}$$は2つ存在するので$${p}$$は符号違いで4つある、$${p}$$ごと別々に4本の接線が引ける。
②の判別式が$${0}$$のときは、重解で$${p^2}$$は1つしか存在しない。符号ちがいがあるので$${p}$$は2つ、接線は2本。
問55
【解答1】
$${1+x+x^2+…x^{n-1}}$$は、初項$${1}$$、公比$${x}$$、項数$${n}$$の等比数列だから、その和は、$${\displaystyle \frac{1-x^n}{1-x}}$$。
$${\displaystyle \frac{1}{n(n+1)}=\frac{1}{n}-\frac{1}{n+1} }$$。
【解答2】
$${\displaystyle \frac{x^n}{(n-1)n} }$$と$${\displaystyle \frac{x^{n+1}}{n(n+1)}}$$の大小関係を調べるには、差をとる。
$${\displaystyle \frac{x^n}{(n-1)n}-\frac{x^{n+1}}{n(n+1)}}$$のとき分母は、通分するから$${(n-1)n(n+1)}$$。このときの$${n}$$は$${2}$$以上だから、通分された分母は正。
$${\displaystyle \frac{x^n}{(n-1)n}-\frac{x^{n+1}}{n(n+1)}}$$の分子は、$${(n+1)(x^n)-(n-1)x^{n+1}=x^n(n+1-nx-x)=x^n\{n+1-x(n+1)\}=x^n(1-x)(n+1)}$$。
$${x<0}$$だから$${1-x}$$が正になるから$${x^n(1-x)(n+1)}$$も正
【解答3】
$${x}$$は正負あるから$${|x+x^2+x^3+…|}$$より$${|x|+|x^2|+|x^3|+…}$$のほうが大きい。
$${|a| < b}$$であれば、$${-b<a<b}$$。
$${0<a<b}$$のとき$${0≦x^2≦1}$$であれば、$${ax^2≦a}$$だから$${ax^2<b}$$であり、$${ax^2}$$は正。
問56
(1)
$${y=x^3-3x+k}$$の実数解は、$${y=x^3-3x}$$と$${y=-k}$$との交点のx座標。$${k}$$の符号を逆にして、$${y=3x-x^3}$$と$${y=k}$$との交点を調べる。
$${y=3x-x^3}$$と$${y=k}$$との交点が3つになるのは$${-2 < x < 2 }$$の範囲。
(2)
$${|α|}$$と$${|γ|}$$は$${1}$$以上なので、$${α^2-1}$$も$${γ^2-1}$$も正。
$${|β|}$$は$${1}$$以下なので、$${β^2-1}$$は負
$${3(α^2+γ^2-β^2-1)=3((α+γ)^2-2αγ-β^2-1)}$$。
$${-1<β<1}$$だから、$${0≦β^2<1}$$。
問57
(1)
$${\displaystyle \frac{ d}{dx}f_n(n)=f_{n-1}(x) ⇔ f_n(n)=f_n(0)+\int_0^x f_{n-1}(x) dx }$$
(2)
$${x=-∞}$$のとき$${f(x)=-∞}$$で、$${x=∞}$$のとき$${f(x)=∞}$$ならば、$${f(x)=0}$$の点がある。
$${f'(2k+2)(x)=f(2k+1)(x)}$$で、$${f_(2k+1)(x)}$$}$$は単調増加だから、$${f'(2k+2)(x)はf'(2k+2)(x)=0}$$となる$${x}$$より小さい時は負、大きいときは正。
$${x=0}$$のとき、$${f_(2k+1)(x)}$$は1になるので、$${f_(2k+1)(x)=0}$$のときは$${x=0}$$ではない。
$${f'(2k+2)(x)=f(2k+1)(x)}$$であり、これが$${0}$$となる$${x}$$を$${α_{2k+1}}$$とすると、$${f_{2k+2}(x)}$$は$${x=α_{2k+1}}$$で最小だから、$${α_{2k+1}}$$は常に$${f_{2k+2}(α_{2k+1})}$$より大きい。
$${\displaystyle f_{2k+2}(α_{2k+1})=f_{2k+1}(α_{2k+1})+a_nx^n、a_n=\frac{1}{n!}}$$と$${x=α_{2k+1}、n=2k+2}$$を、これに代入。