妻と僕のPMDD生活29日目

30年後も妻と新婚生活。

とあるドラマを観ていた時のこと。

「新婚期間がピーク」
そんなセリフが聞こえてきた。

世の中にはそういった意見が多いのだろう。

妻と出会って10年、結婚してから5年。
確かに長い人生で鑑みれば、
僕たちはまだ新婚の域かもしれない。

けれども、PMDD妻と居れば、
生涯新婚生活が営める気がしている。

妻はPMDDだ。
PMDDとは生理前に不順が生じる病気。

そのおかげで目新しい妻を、
毎月のように見ることができる。

毎月のように人が変わる妻。

荒れている日もあれば、
大雨の日もあり、
凪のように穏やかな日もある。

出会って10年だが、
妻は毎日アップデートする。
良くも悪くも…。

そんな妻に生涯飽きることはないだろう。

そしてそんな新鮮な暮らしを
新婚生活と呼ぶのだろう。

新婚生活がピークな人は、
理由は数多にあれど、
恐らく根底は飽きだと思う。

この間のこと。

妻は悩んでいた。
ネットで見て一目惚れした、
Tシャツを買うのか、ズボンを買うのか。

僕は「どっちも買ったら?」と提案した。

たまにしか妻は服を買わない。
年にして3-4回くらいのこと。

だから欲しいと思った時に買って欲しい。

僕はそんな軽い気持ちだった。

ただ妻は真剣だった。
ましてやPMDD期だ。

「もう両方要らんわ!!」
妻は怒ってスマホを閉じた。

「悩んでいる気持ちも知らずに!」
と付け加えて。

確かにその通りだと思った。

僕はその悩みを払拭するために、
再びある提案を妻にした。

妻の誕生日が近かったので、
ズボンもTシャツもまとめて、
プレゼントとして僕が購入するということ。

妻は顔をにやけさせながら、
「それやったら買ってもらう」と、
すぐに商品をカートに入れて購入する。

決して妻は感謝の言葉を言わない。
嬉しい時にニヤけるくらいの表現下手だ。

けれど、安い言動よりもよほど価値がある。

妻との生活はこんな提案の連続だ。
だから妻を飽きることはない。

新婚生活がピーク。

確かにそう言った意見は多いと思う。

決して多くはない僕の周りの人たちも、
離縁する人が少しずつ多くなってきた。

理由はそれぞれで、
離縁が悪いとも僕は思わない。

ただ僕たち夫婦に離縁はあり得ない。
と、僕は思っている。

妻の本心は分からないけれど、
きっと同じ気持ちだと思う。

そうだと良いな。

そう思いながら、
先日届いた服をマジマジと見る妻を見る僕。

メガッパ

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