神無月の巫女
月には誰も知らない社があるの
こちらの作品は友人から教えて頂き、年末年始の時間が有り余っていたタイミングに一気に視聴した形になります。
簡潔にストーリーをまとめ
前世にオロチを封印した2人の巫女の生まれ変わりが、今世で復活しようとしているオロチの手先に狙われているのを陽の巫女にベタ惚れの男が呪いと戦いながら退けていく様な形でストーリーは進行していきます。
この作品の見所
この作品はロボットでの戦闘と人間関係を描写する事に、重きを置いていると感じました。
戦闘描写に関して言えば、見せ場とそう出ない箇所を明確に切り分け、視聴者に重要な戦闘をピックアップしており、見たいものだけを見続ける事が出来、その上戦闘シーン自体も作画に気合いが入っており、最後まで楽しめます。
そして人間関係の描写に関して言うと12話に収まるか不安になるほどの拗れ具合が、逆に展開の予想を難しくしており、最後まで視聴者を飽きさせ無い作りになっていたのかなと感じました。
主に上記2点を見所と上げさせて頂きましたが、それ以外の点にも勿論見所は多数あるので、安心して視聴してきてください。
完走した感想 〜以下ネタバレ有〜
何も知らずに見始めたのですが、蓋を開けて見れば、ロボット×百合×男女間の恋愛とごつ盛りソース焼きそばもびっくりの設定盛り盛りで6話を視聴していた時点では、ホンマに終わるんかいなこれと思わざる思えないレベルでドロドロしてるし儀式は終わらないし、ソウマと姫子が良い感じになればなるほど千歌音の情緒がぐちゃぐちゃになるのだが、どうしても何かがひっかかり続ける姫子の視点を見続ける事で、ソウマって本命じゃないんだろうなと思っていたのだが、案の定最終話に近づく程に姫子と千歌音の前世での関係性が明らかになる度にこの作品の本質は百合なんだなと実感した。
最終話までの千歌音の姫子を突き放すような言動に、これは嫉妬で狂っとりますわと我々視聴者は思うわけなのですが、実際は全てが姫子を思っての行動であり不器用ながらに最後の戦いで愛を伝え合い、千歌音しか知りえなかった前世の記憶を共有する事で真実の愛に気付き今までの精算を行い、これからに向けての想いを語るシーンが本当に良い。
最終的に引き立て役兼戦闘要員でしかなかったソウマも結果的に姫子と結ばれることはないが、呪いに打ち勝ち姫子を救う事が出来たという点だけで言えば何も手に入れられなかった訳では無く、男として必ず手に入れなければならない物を手に入れているので、個人的には全くの噛ませでは無く物語に必要不可欠な人物としての立ち位置を確立しており、作者の愛を感じた。
個人的にはかなり面白く見させていただいた為、現れる事はないと思うが百合とロボットが融合したアニメ見たいんだよねと友達が言い始めたら是非お勧めしようと思いました。
総合満足度を点数にすると73点です。