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☆【ウィキペディア】2024/10/20AM ちえりあ (札幌市生涯学習総合センター)での「りぶ*さぽスペシャル研修会」

「りぶ*さぽ」は札幌市の学校図書館司書のグループです。約45名に対して情報リテラシーとウィキペディアのお話とワークシートを使ったワークショップを行います。9:50~11:30のスケジュールです。

この日は朝からみぞれ混じりの天気で冷え込みました。東京に帰る日なので前日の晩までにあらかた荷造りを済ませ、着ないと思われる衣類は宅配便で自宅に送りました。
宿から会場のちえりあまでは40分ほどかかります。準備もあるので9:00くらいまでに着くためには8時過ぎには宿を出る感じです。急いで朝食を済ませ、荷造りを確認し、厚着をして、ゴロゴロとスーツケースを引いて出発です。

講演

前日に札幌中央で行った講演内容と異なる点:
特に若年層に関連するリテラシーにおいて
「生成AIの実例」
「受験番号や合格画面のスクリーンショットをSNSにあげると?」
「たとえ名誉なことでも名前や顔がメディアやネット上に公開されると?」また今年6月のニュース

などの紹介を多めにしました。

これらの事例やポイントを共有することによって、現場で考える際の参考にしていただきたいと思ったからです。
例えば中学校で、毎日の現場で、どの様なことが起こっているか、私は知りません。
色々な事例を紹介し、技術や悪意の現状を知っていただくことで、実際の現場の対応に生かしていただけたら、というところまでしかできないと思っています。
私が伝えることは「こうしましょう」ではなく「こんな現状です。現場でいろいろ話し合ってみてください」というものなのです。

ウィキペディアに関する講演でも同様で、現場で児童生徒たちから質問が来ること、あるいはどのように対応すればいいかというヒントになるように考えました。

それらを踏まえて、ちえりあの近くにある「白い恋人パーク」の記事をデモ編集の題材に選んでみました。

選ぶにあたっては、学術的な記事や、地元の古い建物・歴史に関係する題材でもよかったのですが、中学生に携わる司書さんたちに「こういう身近な対象の記事もこんな風に編集ができる」と示したかったのです。
ですので、このように新たにセクションを追加する加筆を行いました

上記編集加筆部分のスクリーンショット画像

こういった地元の施設の活用を出典を伴って加筆していくことで、情報がどのように作られているかなどをイメージしてもらいました。

ワークショップ

りぶ*さぽの主要メンバーの方々が、ワークショップの課題をすべて作ってくださいました。

課題集の一部

予備を含め34の課題と、それぞれの記入用のワークシートが準備されました

課題だけでなく、QRコードや番号もふられていて至れり尽くせり

参加者は2人1組になって、あらかじめ用意された資料から、課題の文章の根拠となる情報を見つけ、書誌情報をワークシートに記します。
出来たチームから提出していただき、私がウィキペディアに反映させます。

反映がスクリーンで映し出されると自然発生的な拍手が起きます。

未確認だった記述が、書誌情報を伴うことによって信頼性が上がり、実際にウィキペディアに反映されることで、情報そのものや信頼度が上がることについての体験をしてもらったわけです。

全部で30の課題に対して出典を付けることができました。これは純粋にウィキペディアに対する貢献と言えるでしょう。

他方で、参加者の方に何度も申し上げたのは、
これは課題に対する答えをクイズのように解いていくことが目的なのではなくて、例えば皆さんお現場で同じようなことをやったときに、どう導けば生徒が興味をもって楽しく調べることができるか、などを俯瞰で眺めながらやっていただくこと。

どの情報を出典・典拠として採用するかということをよく考え、自分の中での思考の流れを感じながらやること。またこれならば出典に採用できると思った理由を言語化できるようにすること。
などです。

そのほかネット上で対応可能なメソッドについての説明をしました

課題づくりを私がやる場合、少し頓珍漢になってしまうかもしれませんが、学校の周りにある事物に関する記事から出典を付けてほしいところを抜き出し、グーグルスプレッドシートで共有し、グーグルフォームで回答。当初は私が反映し、慣れてきたら司書さん自身がウィキペディアに反映するというやり方もあると紹介しました。

イベントはいつものように、UDデジタル教科書体のはなしで〆ました。

最後になりますが、りぶ*さぽの課題を作ってくださった皆様。
慣れないうちはとても大変だろうと思います。きめ細やかな心遣いで準備をしてくださってありがとうございました。

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