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#41 キャリア選択に考えるリスク選好度の話 24/1/6

みなさん、こんにちは。
リスク選好度について、キャリア選択、キャリアデザイン上をお題に考えています。

このリスク選好度は、何かを決断する、判断する、オプションを検討するなど、汎用的に論点整理するのに使い勝手が良いと考えています。
一方で、割と見落としがちな要素のひとつです。

年末に、従業員からキャリア相談依頼を受けて、面談をしました。
転職しようか、社内の公募制度のタイミングまで待つか、あるいは今の所属部門でもう少しキャリアを積むか、客観的な助言がほしいとの希望でした。
背景には、現在の所属部門上長のやり方が自身とは合わず、数年はアジャストしてきたものの、閾値を超えそうと感じ始めた点が理由だそうです。
もう1つは、副業の都合上、所属部署が関わるいくつかのプロジェクト参画を断るケースが多くなっており、周囲の心象や気まずさを感じられている点でした。

ここで、わたしの根本的な考え方の1つに、何かを決めることは、得たいことと捨てること、得られるものと失うものを決める、があります。
もちろん、両立できることがベストな選択ですが、現実にはなかなか成立しないことが多いです。

この基本的前提が本題の、リスク選好度、につながります。

この従業員の相談である、転職する選択と自社と副業の選択と、それぞれの選択によって、得たいこと・得られるもの、そして捨てること・失うものは何か。
得られる、失う、がそのとおりにならない不確かさや危険性はどの程度だと見積もることができるか。
その見積もりが起きたときに、自分はどれくらい受容できそうなのか、あるいはできなさそうなのかを俯瞰的に見積もることです。
これらをできるだけ解像度を上げて、具体に言語化しておくことが難所でもある一方、外せない一手です。

相談をお受けした際に、得たいこと、捨てること、得たいことでさえも、あいまいなケースは、往々にしてよく見受けられます。
さらに、そのリスクの程度と、それに対する自分の受容度を見積もることは、一層ハードルの高い作業です。

しかし、それらを見積もりを言語化しないことには、自分のリスク選好度が見えてくることはありません。
百歩譲って、異なる過去の実績から類推する、あるいは10万円があったら投資するか貯金するか、などの思考実験によって推し量ることはできます。
が、やはり現実の問い(この場合キャリア選択)とはリスクの性質や絶対的な大小が異なるため、良くて参考程度、と考えています。

それでもやはり、自分のリスク選好度を把握することは、体重を乗せて考え抜くこと、をわたしは推奨します。
特にキャリア選択、節目のキャリアデザインする場面では、なおのことです。
なぜなら、より適切な意思決定をする確率を上げることは必然であるからが1つです。
もう1つは、リスクが実際に起こってしまい、悪い結果に至った際に、自分自身がダークサイドに落ちづらいからです。想定していたことですから、受け身が取りやすいわけです。
なお、ダークサイドとは、後悔から逃れられなくなる、立ち直りが遅れる、他責にしてしまう、他者にあたる、などです。
その結果、心身を病むことにもつながります。
そして、その後のキャリアは停滞期間がかなり長期化したり、最悪の場合、沈んだまま浮上せず、ともなりかねません。
このような理由から、わたしは、リスク選好度を見定めることをおすすめしています。

みなさんは、どのようにご自身のリスク選好度を考えていらっしゃいますか。
それでは、また。

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