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#169 思考や会話は相手のレイヤーを見て合わせる 24/5/13

みなさん、こんにちは。
今日は、何かを捉えるときに、レイヤ構造があることを考えてみます。

考えるきっかけは、会話をしていて、「話がかみ合っていない」ことがしばしばあります。それは、大抵の場合、「レイヤーが合っていない」か「質問に答えていない」に集約できるように感じます。特に今日は前者のレイヤーが合っていないことの構造を言葉にしてみようと思います。

たとえば、採用活動における問題解決策について会話している様子を見ていて、あるいはわたしも含めて対話をしていての場面です。

採用活動は、選考工程の歩留まりや実行量を数値で捉えることができます。その選考工程の歩留まり率が低い箇所がいくつかあったとします。1次面接通過率40%、最終面接への移行率が35%だったとします。逆に高い数値が書類通過率75%、最終面接通過率80%だったとします。

すると、まず担当者の説明を聞くと、必ずと言っていいほど「1次面接通過率と最終面接移行率が低いことが課題です」と問題提起をします。

これがタイトルの「レイヤー1」の思考、とわたしが呼ぶところです。言い換えると、モノゴトの表面だけを見て、この例でいうと絶対値の高い・低いを判断基準として、良い悪いと決めてしまうことです。

では、「最終面接移行率35%の『数値が低い』はなぜ問題なのでしょうか」と聴いてみます。

「何が起きているかまでは分析していません」

と話はここでストップしてしまいます。

ですから、レイヤー1の思考です。言い換えるなら、底浅く、表面的にしか見ていない状態とわたしは考えます。


では、「レイヤー2」の思考に至るは何か、です。

たとえば、前回面接合格から最終面接日までの間に、何が起きているのか、事実を捉えることです。もともと併願していた第1志望企業があり、その企業の選考が早く進み内定に至ってそちらに決めてしまったから、などがあるかもしれません。

そうした1つひとつの事実を捉えることです。できればそれを抽象化し、類型化できるとレイヤー2.5、レイヤー3にまでいくかもしれません。

また、前回面接の内容を確認し、相手の経験や仕事の動機を興味持って聞くことができていたか。スキルアセスメントするような尋問面接になっていなかったか。面接後にエージェントや本人にフィード-バックが何がどう伝わっているのか。あるいは、面接を組むスケジューリングが遅いことはないのか。こうした点にも事実把握と分析が可能ではないでしょうか。

この、何が起きているかの事実把握、分析までを、定量的数値、定性的情報まで押さえておくことがレイヤ2と言えるかもしれまん。

さらに、レイヤー3に進めると、レイヤー2で分析した事実に対して、それがなぜ問題か、改善しないといけないことか、を思考することです。

たとえば、応募フェーズで、エージェントからの推薦時に併願企業の有無とその求人に関心を持っている理由やその意向度を取りにいくことが、先手を打てることにつながると、リクルーターが気づいていないことが問題です、となぜ問題なのか、考えられていることが、「レイヤー3」の思考と考えます。

ここまでの例でみてきたように、「モノゴトの強度」をどこまで捉えているか、です。
思考なら思考の深さ、成果なら成果定義の洞察の深さ、この認識・認知が、会話がかみ合うか、かみ合わないを決める、と考えます。

レイヤー1の、表層的な捉え方をしていることが多いと、自分のキャリアを理想の状態にしていくには、少し骨が折れると考えます。

さて、みなさんは、会話がかみ合わないと感じる理由をどのように考えますか。あるいは、かみ合った、と感じる相手や瞬間はどんな場合でしょうか。
それでは、また。

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