#213 一緒に働いて面白そうかを採用基準にする 24/7/7
みなさん、こんにちは。
今日は、採用ターゲット、採用する人を考えます。
わたしの所属する採用部門は年間数百名の中途経験社採用を行なっています。当社は所属業界・職域の中で、第一想起企業ではありません。四苦八苦、あの手この手の工夫をしながら、何とか採用目標人数を確保できるよう採用活動に励んでいます。
これまでもこれからも過当競争の採用市場です。採用市場において、そこそこのポジションを確立するまでの期間は、ある種、身の丈に合った採用ターゲットを設定し、実際の採用入社者もありたい人材要件からはかなりフェアウェイを広くとっています。それが現実的選択と考えているからです。
メインストリームは今までと変わらないと考えています。しかしながら、ふとした瞬間に、身の丈に合ったターゲット=採用できる、と条件を自分たちで制約しているのではないか、と引っ掛かりを覚えました。採用可能性がある条件を、論理的にこねくり回してターゲットとしていないか、自問する瞬間がありました。
そこで考えたのが、一緒に仕事をしたら面白いだろうと感じる人を採用する、です。メインストリームは、一緒に働いて面白い、にできないかと想像します。もちろん、それはほとんど理想の話で現実離れしていることも自覚します。それでも、一緒に働いて面白いを採用基準にできないか、試行錯誤してみたいと考えます。
採用できる、採用可能性の高い、をターゲットとしている今は、面接の対面接点で全力でその応募者に興味を持って、話を聴いて、自社のアピールをして、「がんばって」採用活動をしています。面接官や採用オーダー部門に対しても、各種の条件の引き上げ交渉や譲歩を強いている側面もあります。
つまり、ある程度、ムリが生じていると考えています。
逆に、一緒に仕事をしたら面白そう、を採用基準にしたら、面接官は全力で応募者を知ろうとするでしょうし、自分たちの仕事やサービスを、リアルな自分の言葉で熱意をもって語れるのではないか、と考えるのです。今は、面接のガイドやある種の形式的にトークスクリプトを使ってアトラクトしている、アリバイ・ブラフの面接も引き起こしてしまっているのではないか、と想像します。
一方、採用基準をそのように理想的な姿に変えるにしても、いい流れに変わってくるまでは時間を要します。その間は、応募してくださった方々が興味を持ってもらえるよう、全力で応募者を知りにいくほかありません。
ですから、一周回って、いずれにしても、全力で応募者のキャリアを知り、これからのキャリアを一緒に考えながら、自社のサービスの面白さをリアルに語っていくスタイルが王道だと考えます。
ですが、アタマのどこかに、「一緒に仕事をしたら、一緒に働いたら、面白いそう」が採用基準である、と置いておきたいところです。それがあるのとないのとでは、やはり面接の場が、有り体になされるか、自発的になされるか、インセンティブが変わってくると考えます。
この、採用できる、から、採用したい、に転換する発想は、簡単なことですが、なかなか気づいていませんでした。現実的にとエクスキューズして、わたし自身の固定観念になっていたように感じます。見落としていた視点です。
さて、みなさんは、このようなコペルニクス的転換の発想に出合う瞬間はどのようなものですか。
それでは、また。